・・・・秋の空と言うが、大型台風12号の通過後の今朝も、風はないが雨脚は強い。襲来当初は近畿を直撃するかと思っていたが、進路は西にずれて岡山県を通過した。昨夜は8時ごろから風雨ともに強くなり、夜半まで続いたようだ。
このあたりに台風が来ることは近年少ない。今度は7年ぶりらしいが、それでもあまり被害を出さなくてすんだ。稔り間近で穂が色づき始めていた近所の田の稲が倒伏していないかと、朝起き抜けに見に行ったが無事だった。田の持ち主も安心したことだろう。
今度の台風は非常に大型でしかも速度が遅いので、各地に大きな被害をもたらし死者、行方不明者も出た。西日本の各自治体は住民ら50万人に避難指示・勧告を出した。真夜中に通過した地域の住民は不安な一夜を明かしたことだろう。いつも死者や行方不明者が出ると痛ましいと思う。地震は予告もなしに襲ってくるが、台風はテレビなどで刻々とその進路が知らされる。死んだ人も行方不明者もおそらくはそのニュースを見ていただろうが、そのために自分の命が奪われるなどとは思いもしなかっただろう。勧告が出て避難する人たちも強雨の中を避難する途中はさぞ不安だっただろうと思う。
それでも、このような状況を冷たく見てコメントする「識者」もあり、ある女性作家はかつて襲来した大型台風被害について、「一晩くらいの事で何でそんなに避難者を甘やかすのか、避難するなら健常者は食糧寝具くらい自分で避難所に持って来るのが普通」とコラムで述べたそうだが、その冷たさ、傲慢さには呆れてしまう。この作家はいわゆる良家の出でカソリック信者と言うが、どういう心の持ち主かと思う。おそらく庶民の生活や心情などは分かろうともせずに高いところから見下しているのだろう。
これから秋にかけていくつか台風が襲来するだろうが、無事であるようにと願う。