京都の同志社女子大学の36歳の職員Aさんがが、自宅前の路上で刺殺されました。犯人は同じ大学の59歳の同僚で、同じく同僚の女性職員にストカー行為があり、その女性が被害者に相談していました。Aさんは事件の数日前には車の中で容疑者や女性も交えてストーカー行為をやめるよう1時間以上にわたって説得しましたが、それを逆恨みしたらしいようです。
容疑者は30年前に文部省に勤務し、地方の複数の国立大学で勤め、高等教育の支援に詳しかったといいます。2004年から同志社女子大に移り、現在は教育・研究推進センター次長の職にあるとのことです。新聞に掲載された写真を見ると温厚な感じの紳士風ですが、この男は還暦も近い年齢で、それなりの地位もあるのになのに、ストーカー行為をし、それを止めるように言われて殺人に及ぶとは、女性にうつつを抜かすとこのように血迷ってしまうのかと呆れてしまいました。別居中だそうですが妻子もあるのに、それまでの経歴もすべて無にしてしまい、これから塀の中で長い間過ごさなければなりません。何という愚かなことかと思います。女性の相談に乗った被害者こそ災難ですが、学内にはハラスメント対策の相談員10名を置いているのに、女性は相談せずAさんを頼ったのが仇になりました。
中高年者の犯罪が近頃よくニュースになります。中にはいい歳をして痴漢行為をする者があり、こんなのは病気だと片付けられることが多いのですが、殺傷事件も少なくなく、殺伐なことだと思います。しかしこの事例はどうにも理解できません。私がよく行く近所の店の主人は40歳代半ばですが、どうにも分かりませんと言っていましたし、最近通っている整骨院の受付の女性に、僕も気をつけようと言いましたら、○○さんは大丈夫ですよと笑われました。普通の感覚からすればそうなのでしょうし、この事件の容疑者と同じ職場の人たちは想像もしておらず、逮捕されてもまさかという気持ちだったようです。容疑者の心の闇は想像付きませんが、ごく普通の者でもどうかすると異常な心理状態に陥ってしまうのかと思うと、ちょっと怖くなります。