Nさんは万葉集の歌に着想を得ました。
「恋忘貝(こひわすれがい)」 日本画 F6
辛い恋に悩む乙女が手にする二枚貝。Nさんは桜貝をイメージし
遠く離れた思い人を貝殻の中に浮かび上がらせました。海底から
見上げる独創的な構成と豊かで清々しい彩りが物語に誘います。
近づいてみました。
海の情景は揉み紙で下地を作り、かの地の恋人はあえてかすませ
心の距離をも表しました。きらめく波と海藻は乙女の揺れる恋心。
切ない歌から広がる世界を情感を込めて生き生きと表現されました。
万葉集を学び、得たものを色と形に置き換える作業は楽しくも
難しいもの。独自の世界を切り開いているNさんの過去の作品は
HP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」の“作品集”の中の
Nさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
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