Iさんは風情ある古都の秋を描かれました。
「京都の秋(石水院・廂の間)」 日本画 M10
鎌倉時代前期の国宝建造物。高山寺石水院の廂の間には、澄んだ秋の日が
差し込み鮮やかに染まりだした木々の色が室内にやわらかく反映されています。
善財童子像は省き、直線だけで構成された風格ある空間とそこから望む彩り
との対比の美しさを強調しました。光の流れと色の響き会いも魅惑的な作品です。
近づいてみました。
時間をかけ下地をしっかり作ったあと、紅葉部分は細かい粒子の岩絵の具を
垂らしこみ自然なあたたかみを出して厚く塗り重ねられた建造物と大きな
変化をつけました。室内手前の暗部にのせた粗い粒子はとくに面白い効果
となって力強さと抑揚をもたらし作品を見応えあるものにしています。
狙い通りの表情がでるまで粘り強く取り組まれるIさん。次作も楽しみです。
過去の作品は制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の
中のIさんのページにされています。ぜひこちらもご覧下さい。
1月三回目の教室日も朝からすがすがしい晴天。
この日は今年はじめての月曜日教室でした。
外で遊ぶ子供たちはおらず通る人も少なく小鳥たちさえ皆何処かに移動
したのかと思うほど辺りは静かで、冬らしい凛とした空気が流れていました。
Iさんが日本画作品を完成させました。後ほどご紹介いたしますので
お楽しみに☆
昔から月曜日の午後クラスは不思議と参加者少なめ。とてものんびりした
時間が流れています。
金曜日教室は月三回、月曜日教室は月二回ありますがチケット制のため
参加の仕方は自由♪すべての回の午前中いらっしゃる方、月曜日の午後
と決めている方などさまざまなのです。
朝は冷え込みました。
こんな素敵な氷発見!
池を回ってヤマアカガエルの産卵の兆しを探しましたがまだのよう。
ニワトコの新芽はふっくらとして指のような葉先が出ているものも。
青々とした大きなアブラムシがついていました。
フィーフィーフィー・・・
5~6羽のウソが桜の枝にやってきました。見上げていると
ついばんだ花芽の食べかすがパラパラ落ちてきました。
ふたたび別館の中庭でジョウビタキのメスを見かけました♪
尾羽の蜜柑色がきれい!
こんな嬉しい出会いがあったものの、本当に小鳥が少なくて
こんな日もあるのだな~と驚きました。たくさんの木が切られ
大規模な工事も継続中・・・今までとは違う様相の森に小鳥たちは
落ち着かないのかもしれません。
日差しが暖かく感じられた昨日。久しぶりに猫通に行ってみました。
猫通というのは私の中の愛称。住宅地に墓地や空き地が隣接する
ところで、歩けば必ず猫にあたるという素敵な地域なのです。
やっぱりいたいた。柵の遠く向こうで何かを狙っている猫が。
視線の先は・・・・
大きなキジバトです。かなりの距離があるのに狩りはうまくいくかな?
ああ~飛んじゃった。凛々しく綺麗な三毛さんです。
すぐ近くのお宅の屋根には
ちょっと幼い三毛さんがいました。やっぱり何かが気になるようです。
振り向いたらこんな顔。さっきのミケさんは親戚でしょうか?
日当たりのよい駐車場へ向かうと
にゃ~・・ん。
可愛く鳴きながら目つきの鋭い猫が足元までやってきました。
ご近所の人がなでながら「この子ノラなの」と教えてくれました。
草の間からのぞくと蜜柑色の猫が座っていました。
そ知らぬそぶりをしていますが眼も耳もこちらを気にしています。
シャッター音が気になったのでしょう、とうとう振り向きました。
健康的な美人さんですね♪
子供の頃、野良猫は家の周りで闊歩しているのが当たり前だったけれど
今は見つけるのもたいへん。ひっそりと静かな猫通は貴重な場所です。
制作が思うように進まずお茶と間食ばかり。胃がおかしくなってしまって
近所の川沿いを歩くことにしました。
さっそくモズ女子です。後姿も可愛いな~♪
枯れたヨシの茎をつつきまわっているシジュウカラに
ピーッ!カワセミの甲高いさえずりが。
ようやく見つけた!
葉陰からこちらを警戒していました。ピッ・・ピッ・・ピッ・・と定期的に鳴いて
いましたがもう恋の季節?この間バードウォッチングしていた方に繁殖期は
3~4月以降だと聞いたのですが。
水仙の香りをかぎながら陽だまりで佇むと虫が飛んできました。
久しぶり!いつもは撮らないハエだって飛ぶ昆虫、嬉しくなってしまいます。
蝶たちが目覚める春が待ち遠しくてたまりません。
ウバユリの種が出ていました。籠の中にスライスニンニクを平積みしたよう。
一枚一枚はとても薄くて軽~い。強風が吹いてあの堅い茎が震えれば
遠くへ舞い飛んでいけそうです。
さく さく さく。落葉の積もった小道をゆっくり歩くといい香り。
冬の森は明るくて清清しくて、いつの間にか胃の調子はなおっていました。
今年に入って二回目となった教室日も気持ちの良いお天気となりました。
窓から差し込む光は優しく澄んで手元がよく見えます。
作品完成までの大きな流れを考えながら資料を集めたりスケッチしたり。
作業以外にするべきことはたくさんあって脳はフル回転!夢中になっていると
時間を忘れてしまいます。
作品世界は作者によって全く異なるためおのずと技法も進度も異なる
仲間の制作。それを時折見学しつつ歓談していると新たな刺激が得られます。
いつもながらいい空間だな~と思いました。
朝の道はどこも混んでいました。トラックにはさまれ道路状況がよく
わからないまま1.5倍の時間をかけてようやく上郷森の家に到着・・・。
途端に目の前をシロハラやコジュケイが横切って嬉しくなりました。
池に行かなきゃ!
小走りでホタルの池へ。
そこには食べられてしまったカワニナの殻が転がっていただけで
期待していたヤマアカガエルの気配はまったくありませんでした。
薄氷の表情が美しかったのでパシャリ。
下の小さな池はさらに厚めの氷がはっていました。
氷と水面の間に入った大きな気泡に青空が。
氷の下の水はゆらゆら動いているけれど中に水生昆虫がいるのかな~?
この日目の前に現れてくれたのはアオジにつぐアオジ。
薄暗いところでチッチッチッ・・・と鳴く小鳥。珍しく日の当たるところに♪
のんびりした空だなぁ。
癒しのパワーに満ちた静かな森・・・少しでも歩くと平静に戻れます。
昨日は久しぶりに濡れる雨で寒かった~。
ただ雪にならずに助かりました。まだ雪かきスコップを買おうかどうか
迷っています。
晴れたけれど風の強かった先日。近所の公園ではロウバイの香りが
充満していました。
凧揚げも大変そう。大人のほうが夢中になっているようでした。
つがいでしょうか、おしゃべりなムクドリたち
小道に入ると風が弱まってホッとします。
猫って一番気持ちのいい場所を知っているのですね~♪
白猫ちゃんの鳴き声を聞いて三毛さんもやってきました。
からまりあってとけあってひとかかえもある立派なつる植物。
何てたくましい・・・フジなのかな?
春になったら確かめたいと思います。その時が楽しみ!
今日は今年二回目の森の家教室です。
Sさんは訪れたカナダで心に残った風景を描かれました。
「コロンビア大氷原」 水彩画 F6
海底が隆起してできた山脈は氷河に削られ今もなお変化し続けています。
大地に太古の息吹が感じられる雄大な眺めです。澄んだ青空、真に迫った
岩肌の複雑な表情が氷河の白を際だたせています。滑らかな氷河に
鋭い針葉樹のリズムの面白さにも惹きこまれる、すがすがしい作品です。
近づいてみました。
紙の凹凸に青の粒子が沈む山肌の味わい。緊張感をもって丹念に
描き分けられた木々。透明感を追い求めた空に氷河の微妙な陰影。
それぞれの表現は実に美しく爽やかです。そのこだわりには光景と
向き合ったSさんの感動や大自然への畏敬の念が感じられるのです。
表現の幅が広がり前進し続けるSさん。次の作品も楽しみです。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Sさんのページに制作順に掲載されています。ぜひこちらも
ご覧下さい。
川沿いを歩いていくと高いところに大きな鷺たちがいました。
右から二羽目のサギは青灰色の特徴的な羽がみえたのでアオサギと
わかります。左右の白鷺は?
水辺にいました。すらっとして・・大きい!
白くて大きなサギはチュウサギかダイサギなのだろうと思っていましたが
いまひとつわかりません。そこで図鑑の登場です♪
家にある「野鳥大図鑑」(真木広造著・永岡書店)によると
“日本では亜種チュウダイサギが夏鳥として渡来して繁殖、冬になると
多くは南下。大陸から亜種ダイサギが越冬のため飛来する。”
とあります。ということは今目の前にいるのは亜種ダイサギなのかな?
亜種チュウダイサギはアオサギより小さく、亜種ダイサギはアオサギと
同じかやや大きいそうなのですが横に並んでくれないとちょっと・・・。
亜種チュウダイサギが残っているのかもしれないし、結局今年も
あいまいなまま。
何を見てるの!怪しい~と飛び立ったダイサギをさらに追っていくと
コサギのそばに降り立ちました。
こうして並ぶと大きさや特徴の違いがわかりますね。
あっ上手!オイカワでしょうか、コサギが小魚を捕らえました。
あっというまに丸のみ。
ダイサギはひと鳴きして下流へ舞い戻ってしまいました。
モズ女子にも再会♪
尾をくるくる・・・やっぱりいいな~!
このところ時間がなくて近場ばかり。でも川沿いを歩けば何かしら
出会いがあってスッキリ爽やか気分になります。
Oさんは奈良の古刹に取材されました。
「奈良當麻寺」 日本画 F12
創建は7世紀末頃と推定される名刹、當麻寺。国宝である東西の両塔を
春の光が優しく照らし咲き誇る桜が華やぎを添えています。遠くにかすむ
市街から手前の木々までの様々な要素が丁寧に力強く描き込まれており
表現された奥行きは寺院の歩んできた遥かなる時をも想像させます。
近づいてみました。
根気強く下地作りをし、描きこんでは一色かけることを繰り返しました。
Oさん独特の勢いのある線は対象の質によって繊細に変えてあり
時間をかけただけの味わい深さ、陰色の複雑さ、表現の幅広さがあり
見ごたえがあります。明るく溌剌としていて元気をもらえる作品です。
堅実に前進し続けるOさん。次の作品も楽しみですね☆
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Oさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
ピロピロピロ・・・メジロのさえずりが聴こえました。
見上げるとメジロのいた木はカラスザンショウ。
葉の繁っている時期ならナミアゲハはもちろんカラスアゲハやクロアゲハ、
モンキアゲハにオナガアゲハがやってくるとあって注目しているのですが
冬になると忘れがち。蛹がないかな~?
見ている間にも実や小枝が落ちてきます。
この朝も寒かったのでメジロは羽を膨らませつつ実に夢中!
落ちていたカラスザンショウの実。
香りを嗅いでみるとサンショウとは違うツーンと強烈な柑橘系。
熟した実は小鳥たちに大人気でリスなどは樹皮まで剥いでしまいます。
ヒヨドリだってムクムクとして寒そう・・・
雪玉みたいなエナガ♪
リスもふっくら。
厳しい寒さに耐える森の生き物はみな冬仕様。
自分がこの頃甘いものや油っぽいものばかり食べてしまうのは
本能的に脂肪の衣をつけようとしているのかしら?
もうすこし暖かくなってほしいものです。