教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

Hさんの新作日本画3点(045-047)

2023年10月12日 | 教室風景

Hさんの新作を3点続けてご紹介いたします。


「奥入瀬渓流(Ⅴ)」 日本画 F6

季節と画材を変え繰り返し取り組んできた清らかな眺め。
今作は紅葉が散る間際、最も華やかな彩りを描かれました。
すみずみまで誠実に表された世界は生き生きとしています。


多種多様な木々、苔むす岩、清流。育てるようにじっくり
描き込んだ後、全面にごく薄い胡粉をかけて湿った空気を
表しました。清涼感あふれる世界に心が洗われるようです。


2点目です。


「昔なつかしケンケンパ!」 日本画 P6

風景画から一変、子供たちの遊ぶ光景です。気に入った
手ぬぐいの図柄を参考に、幼少時代を思い浮かべながら
描かれました。子供たちの笑い声が聞こえてきそうです。


土に石。この懐かしい遊びに合うようあえて色数を絞り、
線を太くし細かい説明を省きました。純朴な子供らしさの
表現に苦心しながらも伸びやかで明るい作品となりました。


3点目です。


「お稚児さん」 日本画 P8

縁あって入手した古い縮緬。その図柄を参考にしながら
雅やかな世界を創り出しました。紅白の幕を配し金箔を
蒔いたことで、より楽しく晴々しい作品となりました。


いつ頃のどんな場面なのか調べつつもわからぬまま。
最初に心惹かれた、この穏やかであたたかな雰囲気や
愛らしさを大切に華やぎも表すべく時間をかけました。

いつもしっかり準備し地道に作業を積み上げていくHさん。
どの作品もしみじみとした優しい味わいがあるのです。
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のHさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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10月二回目の教室 森の小さな生き物たち

2023年10月07日 | 教室風景

からりと晴れた爽やかな一日でした。


朝の森をゆくとコジュケイ一家が一斉に飛び出し驚きました。
このコはまだ若鳥のようです。


ガビチョウにもよく会いました。


あまりにも心地よくて地味なセセリもカラフルに見えます。

10月2回目の教室日でした。


作品展ですべてを出し切り、いちど空っぽになった後ふたたび充電の時。
これからどんな世界がひろがっていくのか、新しいことに挑戦です!


こんな陽気がずっと続けばいいのにとしみじみ思うほどの制作日和で
構想を練ったり下描きをしたり、どんな作業もはかどった一日でした。

朝は涼やかでしたがお昼には気温が上がりました。


ノダケや


ノギクが咲き始めました。


数の減ったゲンノショウコの赤花、ようやく見っけ♪


きらめくチカラシバの穂の間をフワフワ飛んでいたオオアオイトトンボ
秋ですね~。。


蜘蛛の糸に引っかかったミズキの小枝につかまり
風に揺れながら獲物を待っていた大きなカマキリ


地味なダイミョウセセリも強い日射しに照らされて複雑な色合いに


ゴミグモの仲間のものでしょうか、クモの網も虹色に見えました。


すっかりお腹がしぼんでしまったスジブトハシリグモのお母さん。
脚が欠けていて接写しても逃げないなと不思議に思っていると


左上に子グモたちが出ている卵のうが。
お母さんグモは我が子を守っていたようです。

次の世代を残そうとする小さな動植物たちで草むらは活気に満ちていました。



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10月最初の教室 繁茂するネナシカズラ

2023年10月03日 | 教室風景

朝の森を歩くのは2週間ぶり♪
前回はまだ暑く多くのセミが健在でしたが


この朝は風が涼やかで秋虫の声ばかりが響いていました。
様々なトンボが飛び交っており、このリスアカネによく会いました。

青い空を見上げると


クサギの花が咲いていて


ひらひら舞うコミスジに夏の名残り


染まりだしたカラスウリの実や


ピカピカのキタテハに秋の始まりを感じました。


10月最初の教室日でした。


無事作品展が終わり、新たな気持ちで次作に取り組みます。
作品展にお越しいただいたお客様から頂戴したお菓子などを
ありがたくいただきながら今回の感想や反省点等あれこれお話♪


光は澄み、窓からは清々しい風が入ってきて気持ちよく描けました。

朝は事故渋滞の影響で森への到着が遅れ短時間しか歩けませんでしたが
お昼休みにとても素敵な出会いがありました。


セイタカアワダチソウの蕾が膨らんで秋の気配がただよう野原をゆくと


見たことのないツル植物に覆われた場所がありました。


ごく小さな白い花がついたツルに葉はないように見えます。
その繁茂ぶりは凄まじくしばらく見入ってしまいました。

これは・・いちど見てみたいと思っていたネナシカズラかもしれない!


花にはこのチャバネセセリやアブが訪れ、それらを狙うカニグモの仲間
などよく見ると小さな生き物がたくさん集まっていました。


花は白く長さ4mmの釣鐘型。蕾先端に淡紫色の線が入っています。


ツルには赤紫色の点線が。

帰宅後調べると、やはりこのツル植物はネナシカズラで合っていました。
手持ちの本に
「ネナシカズラ(ヒルガオ科)、寄生植物、一年草
はじめは土からでてくるが、ツルになって寄生主に巻き付くと元の根は枯れ、
ツルから寄生根を出し養分や水分を吸い取る。葉は必要ないので
茎に鱗の形で残っているだけ。似たものにマメダオシがある」とありました。

ネナシカズラに絡みつかれた植物はこれから枯れてしまうかも。。
種もできるようなので引き続き観察したいと思います。


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