外科医、島へ(中山祐次郎 幻冬舎文庫)
「泣くな研修医」シリーズ第6弾。
雨野は、三宅島近くの離島の診療所に半年間派遣される。そこには何十年にわたって診療所長を務める瀬戸山と、看護師の半田志真がいた。外科医としては一人前だが、その他の診療科は素人に近い雨野は二人の技術の高さに圧倒されるが・・という話。
本シリーズは著者の半自伝だと思うのだが、著者も離島に赴任したことがあるのだろうか?いくら半年とはいえ、雨野は打診されてその場でYESと言ってしまうのが非現実的と思われたのだが、もしかして著者自身もそうだったのかもしれない。
雨野の医師としての技量を高めたいという意欲は非常に強くて、すでに30歳をすぎているのだが、それ以外のこと(例えば恋愛とか結婚)には興味がない、というのも、ちょっと出来過ぎのようにも思うが、これも著者の正直な気持ちだったのだろうか。
本シリーズの読みどころは、本当の経験に裏打ちされた手術シーンだと思う。本作では麻酔などの準備が十分でないと(腹膜炎の)手術をためらう瀬戸山を押し切って雨野は手術に踏み切るのだが、素人にもわかりやすく?詳細に描写されるシーンは迫力があった。
珍しく最後の方にミステリ風の挿話がある。著者としてはサービス?のつもりなのかもしれないが、ちょっと余計だったかな。
「泣くな研修医」シリーズ第6弾。
雨野は、三宅島近くの離島の診療所に半年間派遣される。そこには何十年にわたって診療所長を務める瀬戸山と、看護師の半田志真がいた。外科医としては一人前だが、その他の診療科は素人に近い雨野は二人の技術の高さに圧倒されるが・・という話。
本シリーズは著者の半自伝だと思うのだが、著者も離島に赴任したことがあるのだろうか?いくら半年とはいえ、雨野は打診されてその場でYESと言ってしまうのが非現実的と思われたのだが、もしかして著者自身もそうだったのかもしれない。
雨野の医師としての技量を高めたいという意欲は非常に強くて、すでに30歳をすぎているのだが、それ以外のこと(例えば恋愛とか結婚)には興味がない、というのも、ちょっと出来過ぎのようにも思うが、これも著者の正直な気持ちだったのだろうか。
本シリーズの読みどころは、本当の経験に裏打ちされた手術シーンだと思う。本作では麻酔などの準備が十分でないと(腹膜炎の)手術をためらう瀬戸山を押し切って雨野は手術に踏み切るのだが、素人にもわかりやすく?詳細に描写されるシーンは迫力があった。
珍しく最後の方にミステリ風の挿話がある。著者としてはサービス?のつもりなのかもしれないが、ちょっと余計だったかな。