さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

しっとり秋の1日…雨とバロック

2012-11-13 | 父・母、家族のこと


日曜日、
母と一緒にひさしぶりのおでかけ。


 「ここしばらく いろいろたいへんだったね。
  おつかれさまでした」

勤務先の院長夫人が、
父や母のことで
心身ばたばたと落ちつかず過ごしていたわたしに、
そんなねぎらいの言葉とともに下さった
2枚のチケット。

とあるちいさな美術館での、
午後のバロックコンサートだ。


その日は 朝から雨だったが、
待ち合わせして 元気におでかけ。

電車に乗る前に、
最寄りの駅ちかくにある おなじみのパスタのお店で
ランチをして、
会場のある駅まで着いたら まずは会場までの道のりを確認。

なにしろ、救いがたい方向オンチなもので…

会場は美術館だったので、
コンサートがはじまるまでに かざってある絵など
ゆっくり眺めようと考えていたのだが
その日は コンサートの開場時間までは入れない とのこと。

時間が余ってしまったので、
近くのスイーツカフェで お茶でもしますか。

おいしそうなケーキがたくさん並んでいるお店。

どれかひとつを選んで半分ずつ いただくことにするが、
ふたりの意見一致で
ここは 旬の いちぢくケーキ。

いつもは 
なぜかどうしてもチーズケーキに走ってしまうわたしも、
今回は これしかないでしょ という気分。

選択は 大正解で、
いちぢくのフレッシュなこと、
生クリームも とてもおいしかった。

おいしいケーキと紅茶で
優雅な時間を ゆったり過ごしたあと
コンサート会場へ向かう。


雨は ずっと降りつづいているが、
優しくおだやかなバロックの音色が
雨とともに こころにしみこんでゆくよう。

プログラムは、

 テレマン、ヘンデルのトリオソナタや
 イタリア歌曲、イタリアオペラに
 ヘンデルのカンタータ。

演奏の構成は

(ヴォイス)リコーダー、バロックヴァイオリン、チェンバロ、ヴィオラ・ダ・ガンバと
 ソプラノ…

 すごく華やかではないけれど、
 語る自然な声が そのままのびやかな歌声になったような
 いくら聴いても疲れない、癒されるソプラノ。


木々も色づいた秋に
雨とバロックがよく似合う、
しっとりと聴けたコンサートだった。

アンコールの、
リコーダーとソプラノだけで演奏された
日本の秋のうたのメドレーが、またよかった。


その翌日、
75歳の誕生日を迎えた母への
よいプレゼントにもなったかと思う。

そしてわたしにとっても。

まだまだ元気でいてほしい母だけど、
心臓にかかえている心配もあるし
年齢からいっても
このさき いつの時期に どんな事態になるともかぎらない。

もうあと何度、
こんな平和でやすらかな たのしい時間を
ともに過ごせるのか。。。

ひとつひとつの思い出や
過ぎゆく時間を、
ともに在るひとときを
たいせつに生きなければ と思う。








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