いちよう:二千和会だより

 会報「いちよう」を通して、人生がさらに豊かに広がるよう「今も青春!」の心がけで楽しく交流しながら散策しましょう。

はがき

2007年07月11日 | SO-Color

   
 大学時代とくに仲良くさせて頂いて、一緒に下宿したルームメイトM からはがきが来た。

 私たちの国立 A.K.大学は初めの2年間は2箇所に学び舎を分けて3年目に合流して、O 地区に集まった。私が入学時に選んだO 地域の同専攻の「・科教室」は13名であったが、N 地区は17名の同級生がいて、同科専攻の学生は全部で30名と夢のような人数。
 13名はきょうだいのように過ごした年月を懐かしみ、7月7日に急遽会うことにしたと言う。当日私は都合がつかず残念だったが参加を諦めた。
(合同のクラス会案内はオリンピック開催年と決まっていた。3年前のクラス会には出席できたが…。)
 現在の学び舎は初めからK という地、一箇所に統合されてしまった…。
         
  
 教師を、定年まで勤めて多くの人に話すのが商売だったから、みんなそれぞれ聞かせる話をする。特に話術に優れている方が Aさん。3年前会った時も Aさんの話はみんなを納得させ注目を浴びた。A さんの父親の生き方を通して自分の生き方を見つめるような内容の濃い近況報告だった。


 
 ルームメイトになった彼女 M のはがきが、7日の会以後すぐに届けられた。それには「Aさんの波乱万丈の人生に自分の生き方を重ねながら聞かせて貰いました。私の生ぬるい生き方に反省させられました。Aさんの風格、人格に頷くものがありました。学生時代のままで楽しいひとときでした。・・略・・」
 私はまた3年前に送られたその優しさ溢れるM のはがきに――そのなかのたった一言が、今も心に沁みている…「お母様のご様子いかがですか。私は母を送って3年になりますが、世の中でこんな悲しいことがあるのかと思うほどでした。どうぞ大切にしてあげてください。」
 あ~経験者は語る。経験なければこの一言は単に身体を吹き抜けるのみ。
 私も尊敬していた愛すべき父を失った時の、重い悲しみがまたいま蘇ってくるのだった。

    
              養老渓谷でのスナップ