先日、新しくオープンした歌舞伎座に行ってきました。
歌舞伎座の前は写真を取る見物客や、歌舞伎座に入る観客で一杯。 おまけに道路には観光バスが何台も止まってこれまたしばし見学の様子。
4、5、6月の三カ月は三部制なので、入れ替え時間も短く開場から開演まで30分もなくお土産コーナーを一回りするだけでもう開演5分前のアナウンスが。 せっかく新しくなった場内を観る時間もありませんでした。
場内の客席は幅も前のスペースも広くなったので、ゆったり足を延ばすこともできて良い感じです。
夜の部の演目は「盛綱陣屋」と「勧進帳」。「盛綱陣屋」では染五郎さんの息子さんの金太郎さんが子役として登場。登場すると高麗屋!との掛け声も掛り主役を食う活躍ぶり、将来が楽しみです。
勧進帳は弁慶が幸四郎さん、富樫が菊五郎さん、義経が梅玉さん、山伏の面々には左団次さん、染五郎さん、勘九郎さん、松禄さんの豪華キャスト。こけら落としだからこその光景でしょう。
伝統芸能の担い手の不足と観客の高齢化が問題視されていますが、今回の公演でも観客はほとんどが年配の方ばかり。
若い方が少ないのは興味がないということもあるかもしれませんが、チケットが高すぎるということが一番の原因かもしれません。
ただ、役者も裏方もかなり若い方を多くお見かけしましたので、それなりに世代交代が進んでいるようです。
開場したての一年間はそこそこ観客動員できるので、勝負は次年度以降ということでしょう。
だけど、なんでこけら落としの演目に暗い話を多用するんだろう。
四月の熊谷陣屋、盛綱陣屋、五月の寺子屋、伽羅先代萩は子供が殺されるあるいは死ぬ話だし、六月の俊寛も一人島に取り残される話。 確かに人気のある演目ではあるけれど、他にももっと明るくて人気のある話もあると思うんだけれどな。
(芝居を見に来る人だけでなく、劇場そのものの見物客もたくさん)
(大入りの札が出ています。今日は満席、完売というしるしですね。)