先日テレビで仏前結婚式は指輪の交換ではなく数珠の交換が行われ、結婚式でもお焼香をするという紹介に出演者の方々は驚いていました。
私たち僧侶にとっては当たり前でも知らない方にとってはとても珍しいことなのでしょう。
そもそも一般の方にとってお焼香は葬儀や法事などでしかなかなかお目にかかることは少ないですからね。
しかし、お寺ではお祝い事(入寺式、落慶式、結婚式、祭り等々)もたくさんあります。そんなときにも必ずお焼香をします。
昔、僧侶用グッズの通販で盆暮れ払い可という表示を見て笑ったことがありますけれど、一般のサラリーマンの方であればボーナス払い可と同じ意味合いなのでしょう。
私たちは当たり前と思っていることも一般の方にはなじみが少なく不思議に思ることでしょう。
お寺はミラクルワールドか?
普段からお寺とお付き合いしている方だと、お寺の感覚というものが分かると思います。
因みに我が家は一般の家ですが、私の部屋は、毎日お香を焚くので、何時もお寺の本堂の様な香りがします(笑)
手持ちのお香は、殆どがお寺さんが使う様な伝統的なお香だったり、お寺で買ったお香だったりします。中には仏壇屋から頂いた、皇室の歌会用の貴重なお香もあり、こちらは、お目出度い時に焚いています。
お香の香りに満ちたお宅とは素敵ですね。
お香にはいろいろな種類があって香りも様々でメーカーによって配合は秘伝なのだそうですが伽羅系や白檀系が多いようです。
一番良い香りはやはり伽羅の原木でしょう。えもいわれぬ香りが最高です。しかし、あまりに値段が高いので手が出ないのが残念です。
如何にも『Theお寺』な香りのお香を好んで焚いています。
普通の人だと、『仏壇臭い』と毛嫌いする人が多いのですが、私はこういった日本古来から伝わる香原料で作られたお香がとても大好きです。
近年は、安いながらも、高いクオリティを誇るお線香が登場し、普通にインテリアインセンスとしても活躍出来るようになりました。
中にはお寺さんで使われている物もあります。
特に薫明堂が作っている『零陵香』なんかはその代表格。
こちらは、曹洞宗大本山永平寺で使われている事で有名です(^^)
大変価格の安いお香ながらも、調香が素晴らしく、物静かな香りがします。決して派手な香りではありませんけども、その物静かな味わいは、坐禅の道場に相応しい一品と言えます(^^)
あと、こちらはお寺で焚かれるお香ではないかもしれませんが、精華堂の『大香木白檀』もオススメです(^^)
安価ながらも、白檀そのままの香りが特徴(^^)
白檀の魅力を余すところ無く出しているところが素晴らしい一品(^^)
他には、全国的に評判なのは、松榮堂の『芳輪シリーズ』(^^)
この中の『堀川』は断トツの人気を誇り、一流の旅館や、老人ホーム等にも使われているお香(^^)
甘く円やかな香りで、香りの持ちが大変良い(^^)
昔は徳用で1700円程でしたが近年、香原料の高騰により、値段が倍に跳ね上がってしまいましたが、それでも圧倒的な人気を誇ります(^^)