<東京オペラシティー入口>
昨日、東京オペラシティーコンサートホールで行われたコンサートに行ってきました。
トヨタがメセナ活動で支援しているウィーン国立歌劇場とその専属オーケストラであるウィーンフィルのメンバーを中心に構成されたトヨタ・マスタープレーヤーズ,ウィーンのコンサートです。
毎年公演が行われているようで、今年はAプロ(ハイドン協奏交響曲 変ロ長調、トランペット協奏曲 変ホ長調、ベートーベンピアノ協奏曲1番 ハ長調、ベートーベン交響曲第1番 ハ長調)
Bプロ(ハイドン交響曲第94番 ト長調「驚愕」、ウェーバークラリネット協奏曲第2番 変ホ長調、メンデルスゾーンヴァイオリン協奏曲 ホ短調、ベートーベン交響曲第1番 ハ長調)
Cプロ(名古屋フィルハーモニー交響楽団との共演でヴェルディ、チャイコフスキー、ビゼーの歌劇のアリアやヨハンシュトラウスの交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」など)の3プログラムを各地で演奏しています。
私が聞いたのはBプロです。
ハイドンは今年没後200年、メンデルスゾーンは生誕200年のメモリアルイヤーに当たるために取り上げられたようです。
ベートーベンについては毎年必ず演奏されていて、今年は第1番が選ばれたのだそうです。
さすが、ウィーンフィルを中心にしたメンバー構成だけあってウィーンサウンドが堪能できました。
他とどう違うかというと、私の勝手な解釈ですが、高音の美しさと独特のテンポ、ドイツの重いごつごつとした音と違い、なめらかで流麗な音が特徴のように思います。
ハイドンの「驚愕」は第二楽章の途中にいきなりティンパ二の強打があってびっくりさせられる有名な曲です。
ウェーバーのクラリネット協奏曲は初めて聞きましたが、クラリネットの超絶技巧が見せ場の曲のようです。
ソリストはメンバーのクラリネット奏者、渋い音で超絶技巧を軽々と演奏していきます。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲はベートーベン、チャイコフスキーと並んで、ヴァイオリンの三大協奏曲といわれるものの一つです。
よく演奏ビデオなどで、ソリストが情感たっぷりに暑苦しいほどのパフォーマンスを見せることの多い曲でもありますが、この日のソリストはコンサートマスター、いきなりさっと引き始め、あたかも、ちょっと弾いてみましょうかという感じで淡々と軽々演奏していきます。
こういう演奏スタイルはオーケストラのメンバーがソロで演奏する時に多いようですが、目の前で見るとなんだかちょっとそっけないような気がします。
演奏している人にとってはオーケストラの一員として演奏しているのと同じ感覚なのでしょう。
ベートーベンの交響曲第1番、聞きなれた曲ですが、最近パーヴォ ヤルビィがドイツカンマーフィルで演奏したピリオド奏法のごつごつした音に慣れていたので、流麗なベートーベンは久し振りです。
アンコールはヨハンシュトラウスの「観覧車」、そうそうこの音、テレビでニューイヤーコンサートを見たときのあの音です。
ウィーンフィルにとってヨハンシュトラウスは十八番、思わぬところでニューイヤーコンサートの雰囲気が味わえ、ちょっと得した気分でした。
CDで聞くとそれぞれのオーケストラの音の違いというのはなかなかわかりにくいですが、生で聞き比べてみると、それぞれのオーケストラによってこんなにも音が違うのかとあらためて驚かされます。
7月に山梨県民文化ホールでN響の演奏会が行われます。その時演奏されるのもメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲とベートーベンの交響曲(今度は7番)です。
ウィーンフィルとN響の音の違いを聴き比べてみましょう。
帰りの中央線では石和付近で桃の花のライトアップが行われていました。あっという間に通り過ぎるので撮影できませんでした。
それから、もう一つ、同じ石和付近でいくつかの山に大文字焼きのような光の造詣が見られました。写真に映っているのは中央線の北側に見えた光でできた鳥居の一部です。