@「業務の効率化」「コスト削減」「新規事業・新製品の開発」が主なIT導入のコンセプトで、これはコンピュータ(1970年代〜)が世に出た時点から変化はない。変化してしているのは、新たな「3文字のキーワード」とコンピュータとその周辺の技術進化である。時代に有った機能と機器を導入するのは経営の基本だが、時は「短期サイクル・短期効果測定」を期待していることだ。日本の労働生産性が何故先進諸国でも最低なのか。それは日本の習慣と風習かもしれない。貢献者・上司への尊敬と労り。だが、一番は「完璧なものを作る」と言う根性が邪魔をして納期の遅れ、実践効果の遅れ、さらに投資効果の矛盾が出ることだろう。筆者も20数年この業界に居たらから判るが、日本のシステムは「完璧」だから「能力は劣るが壊れない」、よって新規導入が難しく他国との競争に負け、一気にそれも格段と差がついてしまう事だろう。 そう考えると「トップダウン」方式は日本企業必勝に置いて必須であり、この時代に勝負するには時間的余裕などないと思う。
『RPAの威力』安部慶喜
- ロボットと共に生きる働き方改革「RPA=Robotic Process Automation」
- 2016年7月日本RPA協会発足
- 人間がパソコンで行なっていた手作業を自動化
- 「Digital Labor」(仮装知的労働者)の活用
- 「AI」と「RPA」の違い
- AI=ルールを自ら発見・定義して自動化
- RPA=人間が決めたルールの範囲内で自動化
- 「RPAの活用例」
- 販売処理、経理処理などの事務処理作業
- 商品登録、在庫連携などのバック処理
- 競合他社の動向、商品などのWeb調査
- 社内複数システムにまたがる情報の集計・分析資料作成
- 「日本の労働生産性は先進国で最低」
- 2016年度、先進7カ国でも最低、世界で22位
- 1位アメリカ、2位フランス、10位イタリア、13位ドイツ
- 「生産性向上の経営ビジョン」
- 労働人口減少での人材確保=高度技術者・外国人
- イノベーションの要請=モノからコト販売への転換
- 政策的な後押し=残業規制・プレミアムフライデー
- 「導入企業」
- 金融からサービス業、メーカーへと拡大
- メーカー61%、サービス業33%、金融19%
- 「即効薬」
- 半数が1ヶ月で導入、短期効果を実現
- 97%が5割以上の業務削減に成功
- 短期サイクルに対応・トップダウン効果
- 「アジャイル型」=先にロボットを作理、文章は後から作成
- VS「ウオーターフォール型」=先に用件、設計、開発
- 「適切なツールを選ぶ」
- RPA・OCR・Big Data・IoT・AI
- 「RPAの将来像」
- 「〜1990年代」=レガシースクラッチ時代
- 導入5〜8年、利用20年=膨大な費用と期間
- 事業環境変化は暖慢
- 「1990年半ば〜」=ERP時代
- 導入1〜2年、利用7〜8年=現場の負担大
- 事業環境が急速変化
- 「今後」=デジタル時代
- 必要なものを必要な時に=現場の負担はなし
- 予測不能なスピードで変化
- 「人間が負うべき役割」
- 高度な機能スペシャリスト(業務設計・意思決定)
- クリエイティブな事業推進者(新提案・商品開発)
- RPA/AIによるプロセスイノベーター(利用推進・標準化)
- 「0から1を生み出す人間の仕事」
- 「人間の心の機徴を読んだコミュニケーション」
- アライアンス先との交渉
- 複雑な商談・部下の育成
- 「イノベーション・革新的なコンセプトの創造」
- 新規事業の立案
- 新たなオペレーションモデルの考案
- 「ビジョンニングとリーダシップの発揮」
- 改革プロジェクトの立ち上げ
- ビジネスモデルの再定義