@『患者の「声」取り戻すAIアプリ開発、口の動きから本人そっくりに…大阪大などチーム』讀賣新聞記事。喉頭がんや下咽頭がんなどの治療では声帯を切除して声を失う場合、代替の発声方法として、この技術が利用されれば患者、家族にとって負担が減る。さらに今後さまざまな映像からどんな会話が発したのかなども読めるのでは無いだろうか。(例:監督と選手の会話、仲間のひそひそ話など)
@事件にはアリバイ証言は付きもので、犯人は如何に罪を逃れるか思考する。この小説のミステリアスな部分は証言を「思い込みの盲点」に築いた点だ。いわゆる偽装事件を起こし警察の視点を背ける方法だ。警察がにいる物理学者と犯人川にいる数学者とが先を読み仕掛けるが、予想通り警察は犯人を立証できない状態になる。が、結果的に意外な終末を招くことになる。現実、これほど犯人を立証出来ない複雑なアリバイを作る事自体不可能と思うが、偽装事件で目を逸らす効果は有効に働くことだ。
『容疑者のXの献身』東野圭吾
「概要」天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。
ー完全犯罪を作る為の工作が実に面白く、本書を興味深く読ませていく。警察へのアリバイ工作をあらゆる面から如何に作るか、そしてのその日の行動、その後の行動など巧みに作り上げていく。
ー母と娘に対する情。美人の母親に恋する男性が2人現れ巧みに助けようとする。だがそこには嫉妬が出てくる。その嫉妬が自首へと導く展開になる。だが、それには違った展開を予測したことだった。