ジュピターズ・ムーン

私がレンタルしようと思う一番の要因はジャケットの絵面ですから
この宙に浮かんでる一人の青年の姿がセットレンタルの1本に選んだ理由ですが
ジャケットの絵面って実は巧みに作られててジャケット詐偽っていう映画をさんざん見てきてるのも事実でして

2時間超の映画なんですが
最初の1時間くらいでしたかね、キレは悪いは、なんだかよくわからん映画で
なんだか見てても寝オチしそうになっていたのですが
我慢して見てたら何とも言えない1時間過ぎたところから全体の把握ができてくると
映画が俄然面白くなるんですよ
だいたい普通に昨日まで暮らしてた人間が突然空中浮遊するは
生き返ってしまうはと言う非常に人智を越えた映画が展開されていくのですので
ジャンル的にはSF映画の範疇にはいるんだろうけども

SFのジャンル映画分けさせないようなプロットでしたので最初の1時間が実によくわかんなくて、取っつきにくい映画

自身の医療ミスにより若きアスリートの未来を奪い、訴訟を起こされ、職場を追われ、すべてを失い、信仰を失った利己的な医者
難民キャンプで小銭をもらって難民の便宜を測って生活してる男

警官として国境を難民たちから守るためとはいえ、咄嗟に丸腰の難民の青年を射殺してしまった警察官

その警察官に射殺されたシリア難民の青年の3人の人間模様が2時間の映画の中で紡がれて行きます

そうなんですオープニング射殺された青年が死体のまま急に宙を飛びます
難民キャンプの医師としてこの青年の不思議な能力に触れた医者が
これは金になると・・・って思うのは当然で
この時医師は自分の浮かび上がることしか考えてないし

丸腰の難民を射殺したことをこと糊塗するために生き返って宙を舞う青年をテロリストとして始末せねばと執拗に青年を追いかけて殺そうとするために公権力を私用で利用する刑事

自分の身におきたことを理解できずに医者からも刑事からも地理もわかんない町を逃げ回る青年の戸惑い

これらが最後に交錯したときに・・・
実際にこの青年と関係のない人物での無差別テロが起きたり
難民問題を前面に据えてヨーロッパでの難民問題をテーマにしてるようにも
宙を飛ぶ青年を天使に見立てての宗教的な要素もあったりと
色々なテーマを盛り込みスギなんで最初の1時間は多分にのれんかったのかなぁ

木星には数十の惑星があり、地球の月と同じように木星の回りを回っていて
その中で一番おっきな惑星の名前が”Europa”だなんて比喩的ですよね
ヨーロッパでの難民問題っていうのは、それがまんま映画タイトルですものね
実に不思議な映画でしたが・・・

2017年製作、ハンガリー・ドイツ合作映画
コルネル・ムンドルッツォ脚本・監督作品
出演：メラーブ・ニニッゼ、ジョンボル・イェゲル、ギェルギ・ツセルハルミ、モーニカ・バルシャイ

中山あい子原作「未亡人学校」より 濡れて泣く

一日1本エロチック作品を見ていく企画
今日の一本は宮下順子さんがヒロインの未亡人を演じてる日活ロマンポルノから
「中山あい子原作『未亡人学校』より 濡れて泣く」と言う作品
未パッケージ化作品であり、かつTV初OA作品と言う非常にレアな作品です

衛星劇場で今月のロマンポルノ作品としてOAされたものの録画視聴です
女優陣は宮下順子さん筆頭にロマンポルノには欠かせない絵沢萠子さん
実はこの方チャンネルNECOで現在OA中の2009年製作の哀川翔兄貴のVシネマ
「借王シャッキング」シリーズを見ていて
哀川が手をつけてしまった銀行預金15億円の金主でその肉体を貪りつつ
毎月1億返済させる遣り手の女実業家を演じており
この年齢に成ってさすがに裸にはなりませんが
男の肉体を貪りつつ妖艶に金の返済を迫る艶っぽい演技はさすがです

そして藤田まことの人情刑事の同僚として確かな演技力でその存在感を示していた岡本麗さん
、実は彼女のスクリーンデビューは主役作品こそ少ないですが脇でやっぱり
そのちっパイと演技力でロマンポルノ映画作品を締めておられていますよね

副題が示す通りの未亡人映画、どうしてこうポルノ作品に喪服の未亡人が登場するのか
そして皆さんやっぱり喪服姿が術に艶っぽい
今回も宮下順子さんタイトル前に喪服を脱がれるシーンがあるんですが
なんと喪服の下はノーパン、ノーブラ
こういうシチュエーションには垂涎しかないんだよね

一粒種の息子を残して女と無理心中無理心中した夫忠志の死は、
ヒロイン美加にとって確かに情けなかった
一粒種の息子は義母と義兄秀人夫婦に取られ
一人暮らしのアパートへ移った美加の部屋に義兄の秀人が訪ねて来たが

美加は秀人の優しさに寂しさを紛らすかのように身を委ねるのだった
美加はある日、保険外交員から生命保険に夫が入っていたことを知らされそれなりのお金を入手すると同時に
この保険外交員から紹介された未亡人の集い「白鳥会」を知らされここに入会すると
そこは保険金のおりた未亡人たちの乱交グループだったのだ

会長佐渡に美加は何かひかれるものを感じ
「白鳥会」のグループ活動を通して美加は毎回佐渡の大胆なテクニックに
とろけるようなエクスタシーを感じしばし我を忘れる日々をおくるのであるが
実は佐渡はそのテクニックによって未亡人たちから保険金を吸い上げていたのだった

もうそこはロマンポルノですから未亡人たちのあられもない乱行痴態の世界が繰り広げられ
どう結末つくのかはだいたい見えてくるのですが・・・
悲しい女の性を通俗的に描いた作品です
あまりにも型通りな展開になっていくので未DVD化もさもあらんかな・・・な作品でしたが
見てる間は決して退屈ではなかった

1977年製作、日本映画、日活ロマンポルノ作品
藤井克彦監督作品
出演：宮下順子、遠藤征慈、山田克朗、浜口竜哉、堺美紀子、大谷木洋子、絵沢萠子、岡本麗、岩本まき子、飯田江子、原田千枝子、森みどり、結城マミ、五條博