山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

目指せ100周年!

2008-05-02 00:26:02 | 独り言
『人を残すを上とする!』

この理念を60年間、頑なに守り、実践し続けた医療法人がある。
このブログにも度々登場する(医)弘進会 宮田歯科がそれである。
宮田歯科の素晴らしさを、是非多くの先生方に知って頂きたくここにご紹介したい。

4月27日、宮田歯科60周年記念祝賀会が催された。



演壇に登った東北大学名誉教授のお話をお聞きして、私の抱いていた謎が解けた。
この先生は、若き頃、宮田歯科に勤務し先代理事長の経営理念を聞いて深い感銘を受けたそうである。

『消化器の入り口となるのが口と歯である。人の健康を保つために歯は無くてはならないものである。
日本国民の歯の健康を保つために、私は有能な歯科医を育て、世に排出する使命がある』

先生は、開業医となることを考えて理事長に相談したという。
『お前ごとき歯科医ひとりが開業したからと言って何の影響力もない。
それよりも大学に戻って、教育者として医学生たちを育てて欲しい。
オレは、お前の教え子たちを立派な臨床医として育て、世に排出し、歯科界の発展を担う』

先生は、その通りの道を歩んだ。
そして宮田歯科も約束どおり、60年間に700名を越える臨床医を育て、世に排出したのである。
歯科技工士や歯科衛生士を合わせれば千数百人を優に越えると言う。
この実績は、一歯科医院としては天文学的な数字になる。



世の中広しといえども、この実績を残した医院はまず他にはないはずである。
理事長宅に住まわせ、学費を全面的に援助し、一人前の歯科医にまで育て上げた数も20名を超えるという。

この日も、宮田歯科のOBドクタ-が200名ほどお出でになった。
さながら宮田学校の同窓会、そんな和気藹々の雰囲気に包まれていた。

先代理事長の描いた夢は、実はこの情景ではなかったのではないだろうか?
宮田イズムを受け継ぐ700余名の歯科医が世に出て、日本国民の健康維持に貢献し、
そしていずれの日にか、こうして一堂に集い、また夢を語り合う。

先代理事長が、満足げに満面の笑みを浮かべて、この情景を空の上から眺めているような気がしてならなかった。



宮田歯科の素晴らしさはまだある。
宮田歯科で修行された先生方のご子息の多くもまた、宮田歯科で修行しているという事実。
ここで修行された先生方が、その素晴らしさと愛着を感じている証左である。
この日も本院の歴代院長と副院長、そして今修行中の二代目Drが紹介された。



60周年の記念事業として新築された本院ビル。
『派手なことはするな。目立たないように進め』
先代理事長の教えどおりシンプルな佇まいである。

実は、このビルの先代もボロボロであった。
医療機器も大事に30年も使い続けてボロボロになっていたものである。
ボロボロになったビルや医療機器を見て、設備よりも人を育てることを
最優先してきた『勲章』のように私の目には写っていた。



オペ室。



新装なった本院を率いていく若きO院長。
ここから新しい歯科医療を発信する大きな期待を担っている。



来年中には三田も池袋も全面リニュ-アルし、新たな100周年に向けて発進します。



60年間の長きに亘り、面々と受け継がれてきた宮田歯科のDNAは、現理事長と3名の現院長にも
強く受け継がれ、これからも更に多くの若き歯科医を育て、世に排出し続けて行くはずである。

こんな素晴らしい理念と使命感を抱いた先生方と共に、100周年に向けて歩めること、私の誇りでもあるのです。

良き経営理念の必要性とそのチカラを、今日は思い知らされた一日となりました。
コメント (4)
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