山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

松茸づくし

2008-10-20 23:35:23 | キノコ狩り
我が家はいわゆる小市民な訳でして。

小市民にとって『松茸づくし』なんざ年に一度の記念日のようなものである訳で。
ここ何年かは国産松茸など口にもしておらず、たまには国産松茸もイイよね~なんて晩酌ネタになんぞなっていた訳で。

それならいっそのこと我が輩がゲットして進ぜようなどと出来もせぬ大見得を切ってしまったりした訳で。

どうすんだよ、オラ知らねえぞ。
勝手に松茸山になんぞに潜り込んだらふん捕まって百叩きの刑に遭っちまうぞ。
そのうえ罰金百万円も取られちゃった日にゃあたまったもんじゃねえし。

そんな訳で松茸ハンタ-は勇躍マツタケ狩りに向うのでありました。
先ずは唐松林を抜けて先へ先へと進むのです。
唐松林にはもちろん松茸など有るはずもなくハナイグチの老菌が世を儚んで空しく空を見上げて佇んでいるのでありました。



唐松の林を抜けると、広葉樹林帯に変わります。
ここでまた新しい枝沢を発見、不思議なことに高低差もないのにアッチからコッチへと流れているのです。

沢のそばにちょっとした平地がありまして、そこにまた不思議なものがあったのでありました。

農家で使う青くてデッカイ収穫用のケ-スが20個ほど。
ス-パ-の買い物カゴの5倍くらいありそうなデッカイやつにビニ-ルシ-トがかぶせてあって。
その周りで5~6人のおじちゃんとおばちゃんが作業をしているような。

恐る恐る近づいて覗き込んで見ると、ナントまあ大量のキノコが山積みになっているではあ~りませんか。
朝5時に山に入って昼までにはこの20箱が満杯になるんですと。
僕は驚きのあまり腰を抜かしてしまって3時間ほど立ち上がれなかった訳で。

やっぱりプロには到底かないませんな。
僕はアッチの箱コッチの箱と覗き込みながら『欲しけりゃいくらでも持って行っていいよ』
な~んてことを言ってくれないかなあなんて期待してたのですがそれはやっぱり甘かった訳ですね。





仕方なく立ち去ろうと、、、、。



おっ!



なっ、なんじゃ!




こっ、こんなところに!




まっ、まさか?




まっ、まっ、まままま、マッタケっ?




しかも、ここここコクサン?




しかも、ふたつも?



うっ、うそだろ!





『チッコイし、傷があるから○千円でいいよ』
かくして僕は、ついに国産松茸をこの手にしたのでありました。

『もうキノコなんてどうでもいいや』
と言う訳でもないのですが、ここからは枝沢の探索に変更です。





沢のほとりに胡座を組んで小休止。
当然ビ-ルなのですね。



イッパイやって、落ち葉の上にゴロンと横になると、、、、。

おおおぅ!

こ、こんなところに!

キミたちは?

もしやクリタケくん?

いやぁ実に愛らしいキノコではありませんか?



枯れ葉の上を這いつくばって探してみると、、、



ここにも、、、、



ここにも、、、、

いやはや、キノコというものはイッパイやって寝そべってみるのがコツなのだと言うことなんですな。



ここでペアリングしている一組のイワナと出会いました。
僕の姿に驚いたイワナくんは狭い水たまりを右往左往しておりました。
ここも来年の楽しみにとっておきましょうかね。



午後4時に我が家に辿り着き、カミさんに自慢気にマッタケを見せてあげまして、、、

『風呂入ってくるから急いで準備してくれる』
『えっ、明るいうちから?』『なに勘違いしてんだよ、松茸でイッパイやるんでしょ』



かくして年に一度の松茸づくしの夜は更けていくのでした。
久しぶりに呑みすぎて不覚にも写真を残すことも忘れてしまいまして。
(これは去年の画像です)


日本の秋はまた美味しい季節でもあるのですね。

幸せ幸せ!
コメント (18)
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