素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

梅田・上六・難波・御堂筋

2013年01月03日 | 日記
 今日は“朝日友の会”の会員特典(無料招待)を使って、阪神梅田本店で開催されている白川義員写真展『永遠の日本』と近鉄百貨店上本町店での安部朱美創作人形展『昭和の家族~きずな~』に行ってみようと昨夜決めた。「それならついでに御堂筋イルミネーションも見てみたい」と妻が言った。できるだけお金を使わないで一日をつぶすという点では一致している。

 そこで、次のようなプランができた。昼前に梅田に出て、ポイントのたくさんたまっている店でポイントを還元して昼食。写真展を見る。地下鉄で上本町に移動して人形展を見る。上本町から難波までは歩く。途中、黒門市場に立ち寄る。難波パークスはなじみがないのでイルミネーションの点灯時間17時までブラブラと見て回る。16時30分過ぎに難波から御堂筋を梅田に向かって歩く。イルミネーションは心斎橋の新橋交差点からなのでゆっくり歩けばちょうど17時頃になる。淀屋橋でイルミネーションは終わる。そこから北新地まで歩きJRに乗って帰路につく。19時頃に家に到着。

 白川さんは『永遠の日本』に取り組んだ目的をこう述べている

「私はこれまでに“地球発見による人間性回復へ”を基本理念として10作の仕事を完成させました。1969年出版の『アルプス』から『ヒマラヤ』『アメリカ大陸』『聖書の世界』『中国大陸』『神々の原風景』『仏教伝来』『南極大陸』『世界百名山』『世界百名瀑』であります。それらの全ての仕事を通して第1の目的は“地球再発見”第2の目的は“人間性の回復へ”(それらの理念についてはこれまでの作品集で具体的に記述してあります)それに各々第3の独自の目的がありました。今回、第3の目的に“日本再発見による日本人の魂の復興へ”を掲げ、5年がかりで『永遠の日本』に取り組みました」

 1枚1枚の写真解説がていねいに書かれており、単なる撮影記録ではなくメッセージを含むショートエッセイであった。会場で読んで終わりではもったいないと思い、図録を買い求め、家で再度写真を見ながら読んでいる。あらためて紹介する時があると思う。予想以上に中身の濃い展覧会であった。

 人形作家安部朱美さんの創作人形によって昭和の家族の暮らしの断面を切り取った27の作品とこの人形を見た谷川俊太郎さんからよせられたオリジナルの詩の数々は単なる郷愁だけではないものを伝える。昭和から平成の現代まで爆走といってよいぐらいの生活の変化があった。ふと立ち止まって考える時かもしれない。

 きずな  谷川俊太郎

 ひとりをひとりにむすび
 ひとりをひとりにからませ
 ときにひとりひとりをしばる
 みえないうんめいの いと
 ひとからひとへ めぐりつづけるエネルギー
 あいしあうものを きずなはむすぶ
 にくみあうものを きずなはむすぶ
 みしらぬものどうしすら きずなはむすぶ
 ひとりではいきていけない わたしのいのちづな
 きずな


 両者とも、単に無料だからという動機で出かけた展示会であったが表現方法は異なっていても現代の日本の社会のあり方を再考させてくれるという面では共通したものがあった。こういう出会いがあると幸福を感じる。

 予定通りに御堂筋を歩き帰ることができた。
大阪と東北をつなぐというメッセージがこめられている「水都ブルー」「東北の雪」をイメージした新色のスノーホワイト冬の桜御堂筋イエロー御堂筋コーラル(珊瑚色)
コメント
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