Lecon 138
[注釈]
* p. 3 中程 le libe'ralisme ambiant : 「世に広まっている自由主義」これは、前回ここで述べたことと関連するのですが,サルコジ大統領は、従来フランスが手厚くして来た労働者の権利よりも,「労働の価値」を前面に押し出す政策を進めています。例えば、社会党との連立政権下に出来た労働時間の週35時間法案などをかなり緩やかに運用しようしています。平たく言えば,フランス国民よ,うるさいことを言わず(日本人のように?)ただ黙って働け、と言いたいようなのです。そうした政策の広がりを le libe'ralisme ambiant と表現しているようですね。注意が必要なのは,フランスで言うリベラルとは、なによりも経済活動の「自由」に重きを置く考え方のことを指しています。
* p.4 上 le message e'vange'lique : サルコジ大統領が、去年の12月にローマで行った演説を指します。ここでサルコジは、社会の安定にとって有用なものとして、キリスト教の,ひいては宗教の必要性を説いています。これは、laicite'、つまり(なかなか訳語が難しいのですが) 「政治の場における世俗主義」を原則とするフランスにとっては、聞き逃せない内容だったわけです。
*****************************************
勝手を言って申し訳ないのですが,前回ここでお話しした事情から少し長い春休みをもらいます。その間読んでもらうテキストとして、今年生誕100年を迎える Simon Beauvoir が、恋人Jacques-Laurent Bost に宛てた手紙をお送りします。あらたに教室に参加なさりたい方は、その旨smarcel@mail.goo.ne.jp までお申し付け下さい。 テキストを添付ファイルにてお送りします。
次回は,3/26(水)に試訳と注釈をお目にかけることにします。
今日も大阪は厳しい寒さとなるようです。どうかみなさんお身体に気をつけてお過ごしください。
smarcel
[注釈]
* p. 3 中程 le libe'ralisme ambiant : 「世に広まっている自由主義」これは、前回ここで述べたことと関連するのですが,サルコジ大統領は、従来フランスが手厚くして来た労働者の権利よりも,「労働の価値」を前面に押し出す政策を進めています。例えば、社会党との連立政権下に出来た労働時間の週35時間法案などをかなり緩やかに運用しようしています。平たく言えば,フランス国民よ,うるさいことを言わず(日本人のように?)ただ黙って働け、と言いたいようなのです。そうした政策の広がりを le libe'ralisme ambiant と表現しているようですね。注意が必要なのは,フランスで言うリベラルとは、なによりも経済活動の「自由」に重きを置く考え方のことを指しています。
* p.4 上 le message e'vange'lique : サルコジ大統領が、去年の12月にローマで行った演説を指します。ここでサルコジは、社会の安定にとって有用なものとして、キリスト教の,ひいては宗教の必要性を説いています。これは、laicite'、つまり(なかなか訳語が難しいのですが) 「政治の場における世俗主義」を原則とするフランスにとっては、聞き逃せない内容だったわけです。
*****************************************
勝手を言って申し訳ないのですが,前回ここでお話しした事情から少し長い春休みをもらいます。その間読んでもらうテキストとして、今年生誕100年を迎える Simon Beauvoir が、恋人Jacques-Laurent Bost に宛てた手紙をお送りします。あらたに教室に参加なさりたい方は、その旨smarcel@mail.goo.ne.jp までお申し付け下さい。 テキストを添付ファイルにてお送りします。
次回は,3/26(水)に試訳と注釈をお目にかけることにします。
今日も大阪は厳しい寒さとなるようです。どうかみなさんお身体に気をつけてお過ごしください。
smarcel