コスモス・セラピーの必要性と根拠

2007年04月07日 | 生きる意味

 木曜日の藤沢の講座「コスモス・セラピー」が始まりました。

 初回は3名の少数精鋭でした(2回目からはもう少し増える予定ですが)。

 序論として、次のようなことを話しました。

 西洋の心の歴史としていえば、心理療法(サイコセラピー)は伝統的・神話的なキリスト教が信じられなくなった結果、心を支え癒すものがなくなり、その代案として生み出されたものです。

 しかし、ふつうの心理療法は、基本的には近代科学的な合理主義をベースにしているので、「なぜ、楽しくなくても・苦しくても生きなければならないのか」、「死んだらすべては無になり、空しいのではないか」といった人生の根本的な問い(ビッグ・クエスチョン)への答えはありません。

 そうした中で例外的にフランクル心理学は、科学-医学の枠ぎりぎりのところでその答えを示そうとするものですが、あえていえば、やはり絶対の答えを出すことはしません。

 そしてフランクルは、ユダヤ教の信仰をもっていて、そこに自分自身の答えを見出しているようです。

 確かに、近代の科学は神話的な神を否定するものですし、そういう意味で絶対なものを語ることはできません。

 しかし、幸いにして20世紀の境目あたりから科学は大きなジャンプを遂げていると思われます。

 すなわち、現代科学の各分野の大きな合意をつなぎあわせると、科学的な言葉で宇宙と私たちの一体性を語ることができるようになったのです。

 つまり、かつての神話的な宗教のような固定化され自己絶対化の傾向の強いものではなく、あくまでもかなり確実な仮説ではありますが、それをベースにある種の「絶対なるもの」、個人を超えた「大いなる何ものか・Something Great」を語ることができるようになったのです。

 コスモス・セラピーの必要性と根拠は、そういうところにあります。

 広く合意された現代科学の考え方をベースに、生きる意味と倫理の根拠についてかなり広い合意が可能になりそうな、そして柔軟でありながら確実な、世界観・人生観・価値観のセット=コスモロジーを語ることができるのです。

 近代科学の標準仮説を信じ込むと必然的にニヒリズムになり、現代科学の標準仮説を採用するとニヒリズムには陥りようがないのではないか、というのが結論でした。

 さらに、そのことを現代科学の主要な5つのポイントをあげてお話ししました。

 参加された方は、とても深く納得してくださったようでした。

 次回からは、宇宙137億年の歴史の流れを大まかにたどりながら、そのすべてが私につながっていることをしっかりと確認し、実感する学びをしていきます。




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