昨夜は、金曜日中級講座で『唯識三十頌(ゆいしきさんじゅうじゅ)』の学びが始まりました。
千数百年も前に、人間の心の深いところへのこんなにも的確な洞察がなされていたのかと、学ぶたびに驚きを感じます。
今日は、明日の「持続可能な国づくりの会」のメンバーとの読書会のために、もう一冊のテキスト、神野直彦『人間回復の経済学』(岩波新書)のレジュメ作りをしました。
著者は、現代は第三次産業革命-重化学工業から知識集約型産業への転換期にあること、適切な転換のためには知識社会を形成するための社会サービス(教育や福祉や環境)の充実が必須であること、そういう意味で人間性を豊かにする社会こそ知的能力の高い社会になるのでありその結果経済的にも豊かになりうるという時代になりつつあることを、非常に説得力のある論理と実例で語っています(実例は、ここでもスウェーデンです)。
この本を読んでいると、経済学の問題としても実際の政策の問題としても、新自由主義経済学をベースにした日本の「構造改革」が、いかに不適切であるかがわかってきます。
賃金、労働時間、雇用形態、福祉、教育などなど、人間的な豊かさを犠牲にして経済的な豊かさ・国際競争力を高めようとするのは、もうまったく古くて有効性がなくそういう意味で「間違った」政策である、というほかないようです。
もちろん、環境に関してはいうまでもありません。単純明快に「環境なくして経済なし」なのですから。
詳しくはいずれ書くつもりですが、とりあえず今夜のところの簡単な感想を書いておこうと思いました。
みなさんも、読んでごらんになりませんか。
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