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おなじ事実でも、見方によってまるでちがって見える、ということをお話ししてきました。まとめてみましょう。
①まず、事実は「ある」にもかかわらず、目を閉ざしていると見えず、目を開ければ見えるということです。
②次に、事実はあり、目を開けていても、ある方向に向いていなければ見えず、その方向に向けば見えるということです。
③さらに、事実はあり、目を開けて、その方向を見ていても、遠ざけていれば小さく見え、近づければ大きく見えるということです。
そこで、本当の自信を得るための技として、目を開け、そちらを向き、集中して見るためのワークをご紹介しました。
もう1つ追加のワークをしてみましょう。
これは女性にやっていただくと、あまりお行儀がよくないのですが、あくまでも技として、あまり目立たないところでそっとやってみてください。
まず足を大きく開いて立ちます。
そして目の前に見える景色や物を見ます。
続いて、後ろ向きになり、体を前に倒して、開いた足の間から、さっきの景色や物を見てください。
どう見えますか?
「逆さまに見える」、「ひっくり返って見える」、そうですね。
小さい頃遊びとしてやったことのある方は多いでしょう。
でも、これには遊び以上の意味があると思います。
さて、「ものが逆さまに見える」わけですが、それは「ものが逆さま」なのでしょうか、「見方が逆さま」なのでしょうか?
もちろん、見方が逆さまなのであって、ものが逆さまになっているわけではありませんね(相対性理論でいうとちょっと別の話もできますが)。
見えている世界=視界が逆さまであることは、事実として世界が逆さまであることではありません。
この場合、正立した状態を見たかったらどうしたらいいんでしょう?
そうです。逆さまになっている自分の頭を正立させればいいんですね。
「自分には何もできない、いいところは1つもない」とか、「人生には意味がない」とか、「世の中は真っ暗だ」とか、とても悲観的・ネガティヴな見方になっている時、実は心の目が閉じているか、見る方向がちがっているか、あまりにも遠ざけているか、あるいは逆さまになっているか、そのどれか、そのぜんぶかもしれません。。
そして、とても幸いなことに、事実がネガティヴなのではなく見方がネガティヴになっているだけなら、練習すれば直すことができます。
とはいっても、長く続いてきた癖になっている場合、直すのに手間暇は少しかかりますが。
では、もう1つ、損な癖を得な癖を直して、新しい癖をつけるためのワークをご紹介しましょう。
まず、深い呼吸をして、それから体を意識的にほぐしてリラックスしてください。
それから、ゆっくりと、次の質問を自分にしてください。
①(比較はやめよう。どんなに小さくてもいい)最近私が成功したこと、うまくできたことは何だろう?
②(どんなに小さくてもいい)自分にはどんなことができるだろう、どんな能力があるだろう?
③(どんなに小さくてもいい)自分にはどんないいところ・長所があるだろう?
④(すごくかどうかはいい)私は誰を愛していて、誰に愛されているだろう?
⑤(どんなにわずかでもいい)私は何に感謝できるだろう?
この問いをすると、自然に心が人生のポジティヴな面に向くのではないでしょうか?
「こんなことで……」といわないで、やってみてください。
そんな簡単なことわかってる、というような思いも正直あるのですが、実は日常あらためてプラスのことを発見できるように考えることは、まずないのに気づきました。
つまり実際にはわかっていないわけですね。
しっかり実行してみたいと思いました。