登米市津山町、最奥の集落上手にちょっとしたキャンプ場があり、明るい草地の中に大木
が点在しています。これだけの大木ですから植えられたものではなく、周囲の木々が伐採
される中でこれらだけが残されたものと推測されます。この地域では平成21年に豪雨に見
舞われ、集落が浸水するなど大きな被害が出ましたから、その復旧過程でこのキャンプ場
が整備されたのではないでしょうか。
点在する大木の樹下で樹幹を見上げると、樹皮に縦のやや深い裂目があり、これが小さな
短冊状に剝がれそうになっていますから、先月中旬に南三陸町で観察したハルニレでしょ
うか。少し離れて樹形や枝ぶりを見ても、やはりハルニレに似ています。
ただ、側枝の枝先を見てもコブとかヒレがありません。
これではハルニレと同定することはできません。傷みの少ない落葉を探して、樹木図鑑に
載っている葉の写真と見比べるしか無いでしょう。
二枚とも2025.1.5撮影
樹下にはたくさんの落葉が散り敷かれていて、それらのほとんどが傷んでいないので、葉
質が厚いのでしょうね。落葉の表裏の写真を撮り、樹木図鑑の葉の写真と見比べると、倒
卵状楕円形の葉身や、やや粗い重鋸歯、直線的に葉縁まで伸びた葉脈などがハルニレの葉
にそっくりです。葉質が厚いとも記述されているので、ハルニレで間違いないでしょう。
隣の南三陸町の沢沿いにも生えていたことから、このあたりの日当たりの良い沢沿いでは、
珍しい樹種ではないのかも知れません。少し上流側では小高木も見つけましたから、春先
の花や果実の写真を撮れるかも知れません。花期は4月初~中旬、果期はその1ヶ月
後とあるので、再訪して観察したいものです。
二枚とも2025.1.5撮影
ハルニレは2024年の12月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下のURLをクリックして参照願います。
https://blog.goo.ne.jp/snobo045/e/0b71ac095acca0a2d124931e464c30ae
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