南三陸町戸倉地区西部、山中の踏査を終えて林道を下っていくと、山側法面に
エンレイソウが群生していて、よく見ると全ての花が白花です。
これはミヤマエンレイソウですね。別名のシロバナエンレイソウの方が、とおりが良い
でしょうか。以前は、よく見かけるエンレイソウ(花色は暗紫褐色)の色違い程度に考え
ていましたが、こちらの方が花が大きいですし、花の咲く時季が3~4週間遅いので、
ようやく別の種と理解した次第。
二枚とも2018.4.20撮影
ミヤマ~と付いていますが、宮城県内においては標高40~50mあたりにも自生していて、特に
深山でなくてもあちこちで見ることができます。
中国では胃腸薬「延齢草根」として使用されているようですが、我国では有毒植物の扱い
で、薬草としては用いられていないようです。全草に毒があり、特に根茎の毒が強いと言わ
れています。誤食すると嘔吐、下痢、血便、酩酊などの症状が出ます。
有毒成分はサポニン、トリリン等。
2018.4.20撮影
シュロソウ科エンレイソウ属の多年草で、北海道~九州に分布し、草丈は20~40cm。
山地のやや湿った林床や林道法面、沢沿いの斜面などに自生する。
エンレイソウやシロバナエンレイソウは発芽するまでに2年、開花までに8~9年かかり、
寿命が50年ほどもあると言われる長寿植物。
太くて短い根茎から、茎を一本だけ伸ばし、上端に3枚の葉を輪生する。
葉身は広卵状菱形で、長さ幅とも7~15cm、先端は短く突出して尖る。葉柄はない。
花期は4~6月、輪生した葉の中央から直立した花柄を1本だし、横向きに直径4~5cm
の花を1個だけ咲かせる。外側に3枚ある緑色の萼片(外花被片)は長さ2~3cmで先が
尖る。3枚の白い花弁のように見えるのも萼片(内花被片)で、外花被片より長い。
雄しべは6本、雌しべは1本だが柱頭は3裂している。
果実は液果、直径1.5~1.8cmの球形で、黒紫色に熟す。
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