小さな裏切りの代償

夫が定年退職後のセカンドライフを迎えようとする時期に来て夫婦の離婚が増えているわけですが、夫の方はほとんどのケース「なぜ」と理由がわからない人がほとんどです。

夫の浮気に苦労させられ子供のことを考え我慢して来たが、もういい私は私の人生を歩いてゆくと決意し、離婚にいたるケースが多くなっています。

夫の立場に立って言うと家族の為に馬車馬のように働いてきたのになぜなんだということになります。

熟年離婚の原因は、同じ空気を吸うのもイヤになってしまっている状態にまで悪化したバランス関係にあります。

特に専業主婦の場合、家事と名の仕事はしているものの対価をもらっている訳ではないので同じ労働でもあまり評価されることが在りません。

何十年も前の事でも夫がしてくれなかった事、夫が理不尽にした事は決して忘れることはありません。ただ心の奥深くしまい込んでいるだけです。

７年目の浮気と言われるように人生には7年サイクルで変化を要求されるようです。その変化を無視し続けると１４年、２１年、２８年後と大きな事件が起こってきます。

家事も子育ても小さな仕事の積み重ねです。毎日毎日休みはありません。夫が仕事をしている間は、あれこれ命令されることもありません。

ところが夫が定年退職すると夫と妻の立場が同等になります。しかし、家事は変わりません。毎日毎日家でゴロゴロしている夫の面倒がさらに増え、このまま私は一生この人の為に家事をし続けなければならないのかと絶望感に襲われます。

今からでも自分の自由な生活がしたいと熟年離婚に向かうのです。

洗濯物を決められた所に出さなかった。記念日を忘れていた。褒めてくれなかった。子供の教育に無関心だった。などの小さな裏切りの積み重ねは大きな代償を要求します。

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