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社会科学上の不満

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就任2日で寝返ったウクライナ海軍のトップ

2014-03-04 00:02:00 | 外交と防衛

 選挙で選ばれた大統領を武力で追い出し、クーデター政権が現在ウクライナを治める。しかも「武力デモを双方で停止」と約束を反故にして奪った暫定政権である。残念ながらそのウクライナ暫定政権を煽ったEUに正義は無い。しかもNATOも米軍抜きで、ロシアと事を構える気は無い。

 【モスクワ時事】ロシア・メディアによると、ウクライナ海軍のベレゾフスキー総司令官が2日寝返り、親ロシア派のクリミア自治共和国に忠誠を誓った。総司令官は1日に新政権のトゥルチノフ大統領代行から任命されたばかりだった。
 これより先、クリミア半島南部セバストポリの海軍参謀本部前にロシアの特殊部隊が到着したとされる。
時事通信 3月3日(月)2時38分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140303-00000007-jij-int

  ロシアと一触即発の暫定ウクライナ政権。そんな中、暫定ウクライナ政権が任命したウクライナ海軍トップが2日でロシアに寝返った。EUは本気で暫定ウクライナ政権を支持するのか?ウクライナからロシア系住民がロシアに難民申請する方が増加しているようだ。制空権も制海権も無くロシアと軍事衝突する覚悟はEUにはない。しかも軍事衝突する場合、どの国の軍隊が中心でNATO軍を編成するのか?ウクライナの為に、未だ非加盟国の為に、ロシアと正面切って戦うのはNATOのどの国か?米国にはその気はない。

 それにしてもオリンピック・パラリンピックの最中にも関わらず、プーチン大統領の決断と動きは早い。EUや米国がモタモタしている間に殆ど詰んでいた。クリミア自治区政府の要請で、クリミアに国章を外したロシア兵が既に展開しており、今更何もできない。

 この「即断」が日本政府で出来るか?まずムリであろう、小田原評定を延々と続けていることと思われる。それでも現安倍政権なら少しは期待できる。

 クリミア自治区以外のウクライナにロシア兵が今後展開するのかが、この紛争のカギである。

首都キエフの住民でさえ「流血戦やっている奴らはウクライナ人ではない」と言って自宅に避難ている状況だから、これはEUも協力し難い。

 ウクライナの人口比は6割がロシア系である。当然選挙を行えばロシア側に好意を持つ票が多数となる。プーチン大統領もその辺を弁えていて、ガスのパイプ・ラインを閉めていない。ウクライナ国民は敵にまわさない様にしている。これも凄い見識である。

 落とし所としては、チェコとスロバキアのようにウクライナ分裂か?それとも現暫定ウクライナ政権の打破か?その場合暫定ウクライナ政権の殲滅まで行うのか?プーチン大統領の腹一つである。

 それにしても今回の件も含め米国の凋落が気になるのは私だけだろうか?

コメント
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