ストックポートの町を歩いている時、懐かしいイヌを見かけました!
「これ、スピッツじゃないの!?」と飼い主に聞いちゃいました。
飼い主は大喜びで、「そう、ジャパニーズ・スピッツよ。そういうあなたは日本人でしょう!?」
日本人の私に呼び止められてとても嬉しそうでした。
その時まで、まったく知りませんでした。
1970年代に爆発的に流行した「スピッツ」と全く同じこの犬種は ジャパニーズ・スピッツ Jpapanese spits というそうです。
そのころ日本では単に「スピッツ」と呼んでいたはずです。
英語では必ず「ジャパニーズ」をつけて呼ぶらしいのです。日本原産の、日本犬なので!
えええーっ、スピッツって洋犬じゃなかったの!?
見た目も、犬種名もいかにも洋犬であることを物語っているじゃありませんか。
飼い主は、私が日本人なのにスピッツが日本発祥の犬種だということを知らなかったことと、日本ではすっかり廃れて私が子供の時以来まったく見る機会がなかったことにひどく驚いていました。
で、この2匹。
アイスィクル(つらら)とアレクシス。
同じブリーダーのところから来た、年の離れた兄弟だそうです。
どちらも落ち着きがなく、クルクル回って引綱を絡ませたり吠えたり、特に弟のアレクシスがひっきりなしにキャンキャン吠えて持て余すことこの上なし。
飼い主はドッグショーで見て一目ぼれ、ブリーダーを探し出して即購入したそうです。
この人の姉(か妹)も最近飼いだしたそうです。
この人の姉(か妹)のジャパニーズ・スピッツは、「日本語からとった…」何回聞いても思い当たる言葉が見つからない(したがってすぐに忘れた)ローマ字つづりにした漢語っぽい響きの日本語をイギリス人が好き勝手に発音した…軍艦のような名前でした。
大和とか武蔵みたいなのではなく、「咸臨丸」のような名前でした。
姉(か妹)も知らないらしい意味を聞かれましたが、聞いたことない言葉だし発音も悪いし「固有名詞じゃないの?私にもわからない」と素直に答えておきました。
それにしても、意味を知らない外国語の名前をよく自分のイヌにつけるものだと思いませんか。
お坊さんのような名前は落ち着きのないバカ犬にまったくふさわしくありません。(かわいかったけど!)
帰宅してさっそく調べました!
驚き!スピッツというのは耳がとんがっていて口吻が小振りに突き出した原始的なイヌの種類の総称だそうです。
日本産のすべての犬種(秋田犬、柴犬等)やハスキーなどエスキモー犬や、チャウチャウやポメラニアンも「スピッツ」に分類されるとか!
ジャーマン・スピッツ、デイ二ッシュ・スピッツなどなど、ヨーロッパ各国の名を冠した、「~スピッツ」のつく犬種名もたくさんあります。
ジャパニーズ・スピッツのことも、今では日本でも「日本スピッツ」と呼んでいるようです。
日本スピッツは1920、30年代に満州経由で渡来したヨーロッパ系の原始的な犬種を日本国内で改良して定着させたのが始まりだとか。
戦後日本で大ブーム、1970年代の二度目のブームの時に私も何匹か目にしています。
1950年代にイギリス人とスェ―デン人が自国に持ち帰り世界中に広めたのだそうです。
イギリスでも今では珍しいですよ。
この飼い主も希少価値が自慢のようですし、27年イギリスにいる私も見かけたのはおそらくこれが初めてです。
当時人気が廃れた原因のキャンキャン無駄吠えは、室内犬として十分かまってやるなど飼い方やしつけなどによって抑えられるそうです。
日本では人気が復活中だとか?
イヌはつないで外で飼うのが1950年代、60年代には常識でしたが、神経質でかまってもらいたがりのこのタイプの犬にはむかなかったようですね。
写真が撮りたいという私のために 何とかじっとしてポーズをつけようとしてくれたのですが無駄でした。
お犬様に言うことを聞いてもらうために、いつも犬用ビスケットをポリ袋に入れて持ち歩いているそうです。
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