イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

郷土の誇り、地元選出の国会議員、地元での尊敬の念はいまひとつか?若者に親しまれる堂々たる銅像

2019年05月15日 09時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!
リチャード・コブデン Richard Cobden (1804~1865)。


ストックポート選出の19世紀の国会議員です。
穀物法の撤廃(1864年)に尽力した、自由貿易主義者、郷土の英雄的存在なのです。

といっても、出身地はイギリス南部のサセックスです。イギリス北東部ヨークシャーで学校教育を受け、ビジネスの基盤を築いたのはロンドン、資本家として名を成し、穀物法撤廃を訴える有名な演説をしたのはマンチェスター、亡くなったのはロンドン.....というわけで各地に「郷土の英雄/名士」として像が建てられているようなのです。

特に、マンチェスターのセント・アンズ・スクエア Saint Ann's Square のコブデン像は有名です。
コブデン像の足もとから広がるマンチェスターテロの犠牲者に捧げる広大な花束の海の写真が世界中に配信されたことは記憶に新しいですね。

国内の小麦生産者(主に南部の大規模農場経営者)を手厚く保護するために海外からの小麦粉輸入に高い関税をかける穀物法はパンの値段を吊り上げ、(特に北部の)工場労働者を苦しめていたそうです。

(この話は以前にもだらだら書きましたね、ストックポート日報 連載開始直後の記事を見つけました。リンクを下に貼りましたので、もしよかったら、見てください)



このコブデン像は1882年からこのセント・ピーターズ・スクエア Saint Peter's Square にあります。
かつては道路を向いてもう少し内側にあったのですが、2007年にほんの少し道路寄りに移動、道行く人にお尻を向けるように角度が変えられました。

セント・ピーターズ・スクエア はスケートボードを楽しむスケーターたちのたまり場になっています。



ここ数日、晴天続きです。
といっても上半身裸になるほど気温が高かったわけではないのですが。
....日がさせば肌を日光にさらさなくてはいけない強迫観念にさらされる、あるいは単にもったいない気がするのはイギリス人(白人)のDNA に刷り込まれた本能なんですね。
気温とはほとんど無関係に、晴天の日にはできるだけ薄着でできるだけ長く屋外にとどまろうとする本能を誰もとどめることはできません。


だいぶ前に撮ったコブデン像のまともな写真を見つけました。


偉人の屈辱、これはましなほう

空き瓶とスキー帽を持たされて立つ町の英雄像の見えるカフェ 
コメント (2)
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