文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

音楽は響き、彼女は日本語を響かせた。空前絶後の事件だったと言っても過言ではない。

2022年12月19日 12時59分10秒 | 全般

先夜、ユーミンが八王子の大きな呉服屋さんに生まれて育った事や、幼少期からピアノを習っていた事。
自宅には立派なグランドピアノがあった事等や彼女の女学生時代の音楽遍歴等も初めて知った。
なるほどな、それらの全てが、日本語と音楽、史上最大の事件と言っても過言ではない「ひこうき雲」を生んだんだなと合点した。
私は、「ひこうき雲」を聴いた瞬間に、日本の歌謡界に、大事件が生じた事を認識した。
私が受けた衝撃を、故・團伊玖磨も受けた事を後日知った。
音楽は響き、彼女は日本語を響かせた。空前絶後の事件だったと言っても過言ではない。
だが、私は、それから彼女の歌を自ら聴いた事はなかった。
様々なところから流れて来たものが耳に飛び込んできてはいたが。
ある日、車の中だったと思うのだが、FMから彼女の「アニバーサリー」が流れて来た。
行きつけの北新地のクラブにはピアノがあった。
数件のクラブを掛け持ちして弾いているピアニストがいた。
初代も2代目も美しい響きの演奏者だった。
専属の女性歌手もいた。
その店でピアノ伴奏で恒常的に歌えるのは、普通の人では無理である。
本来は「京都大学を、その両肩で背負って立て」の人生行路のはずだったが、私の人生は、既述の様に、同級生たちの誰も想像がつかない、人生を送った。
順風満帆の人生の正反対の人生だったが、二つの事を除いては、仕方がないことなのだから後悔等や、ましてや人生に対する恨み等は全く持っていない。
二つの内の一つは、最近、認識し覚えている怒りである。
「マッカーサーの馬鹿野郎」彼は日本を占領統治した時、東京以北は男女別学とした。
質実剛健、文部両道が母校のモットーだった。
何しろ、空気投げを編み出した柔道の神様、三船久蔵は我が母校の先輩なのである。
それはそれで良かったのだが、既述の様に、「僕には大学は必要ない」と思った、或いは、思わざるを得なかった私の人生では、母校が男女別学だった事は、
私に致命的なマイナスを与えたのである。
夫婦になる場合、知的レベルは一緒であるに越した事はないのである。
大学生のメリットは、実は、一つしかないと極言しても良いと私は思っている。
人生の伴侶に出会える確率が飛躍的に高まる。異性の友人に事欠く事が無い。
大学生の多くが、「大学は学問を究める場所である」、その水準をクリアしていないと言っても全く過言ではない。
だから大学に行きながら犯罪に手を染めるような輩が後を絶たないのである。

もう一つについては、何度か言及して来た。
「もしピアニストの家に生まれたら、私は日本のボブ・ディラン、ジョン・レノンになって、日本の音楽シーンを彼らと並列させた」
だから、私は殆ど連日、ピアニストの伴奏で歌う為に、豪邸が数件は買えるお金も費やしたのである。

ここから、やっと、「アニバーサリー」に帰還する。
先夜は、初めてユーミンの音楽をYouTubeで聴き続けた。おかげで少々寝不足になったが。
その中に、彼女が2022にmixした曲の数々が流れる番組があった。
「アニバーサリー」すっかり忘れていたのだが、この歌は、私の持ち歌の一つだった。
友人達と、私の行きつけのクラブで働いていた人達は、私が、何度もこの曲を歌っていた事を覚えているはずである。
この歌は、私の記憶では、彼女の旦那が浮気をしていた頃に、彼女が作曲したものである。
車の中で、私の心に残った歌詞があった。
「今朝の光は無限に届く気がする。いつかは会えなくなると知ってはいても…」
このフレーズを歌うために、私は歌い出した。
先夜、同時に思った事があった。
私は、この曲を、完全に私の歌として歌っていた。
我ながら大したものである。
私の歌はユーミンに勝るとも劣らなかったからである。
以来、いつも作業の合間に聴いているクラシックに変えて、彼女が2022にmixした曲の数々を聴いている。
驚いた事に、彼女が2022年にmixした、この番組は、作業中に流していても、全く障らない。
つまり、いつも流しているクラシックの数々と変わらない。
初めて聴いた時に、私と、故・團伊玖磨が感じた事、正に、彼女は日本語を音楽にした、のである。

ANNIVERSARY (2022 mix)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Top 50 searches for the pas... | トップ | The music resonated, and sh... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

全般」カテゴリの最新記事