神社での神事、特にお祓いをするときに私たち神主は「大麻(おおぬさ)」という道具を使います。『神主さんのもっているもの』というだけでイメージ出来る方もいるかもしれません。ほとんど全てのお祭りで用いますので、神社には不可欠のものですね。
大麻(おおぬさ)、祓串(はらえぐし)とも言います
もともとは神前にお供えした布・反物を、霊験があるといって参列した人が分けて持ち帰ったことがはじまりとされています。やがてそれが振ることで神様のお恵みを伝えるものとなり、だんだんと今の形に定まっていったようです。
写真にあるように、木の芯棒に紙垂(しで)をたくさん付けたものと、榊の枝に紙垂をつけたものと、大麻には二通りありますが、どちらにも本体としての白い紙垂は欠かせません。
白は汚れやすい色ですが、それだけに「汚れを集めるように」という願いもこめられています。なにより白は見る人に清々しい気持ちを与えるものです。
私たち神主も、こうした初めの気持ちを忘れずにして、ご奉仕を続けていきたいと思っています。