暦の話
今日も大変暑い一日になりました。 暦の上では今は“暑中”、明日は二度目の“土用の丑の日”となります。
…と度々暦の話を致しますが、ご自宅に一般的なカレンダーしかないという方はあまりピンと来ない話かもしれません。
昔ながらの暦には『暦注(れきちゅう)』といって季節の移ろい・日の吉凶を表す事柄がたくさん書かれていて、なかなか味わい深いものです。
上の図は当神社で年末頃から出している暦の一頁です。 ちょうど今日、八月四日を例に説明します。
上から『日付』、『曜日』、『干支』これは現在のカレンダーにも載っている事ですのでご存知の事かと思います。
次の『九気』。 地球上には九種類の気が存在しているという考えで、年・日・方位などの運勢を占うのに用いました。
『行事』。 全国で行われている祭事や、“雑節(ざっせつ)”“選日(せんじつ)”といった特別な吉凶の日も記してあります。 今日は“八専”の始めの日でもあり、八専終わりの15日までは雨が多いという言い伝えがあります。
『旧暦』。 現在でもお盆の時など旧暦を使ってお祭りをする地域が多くありますので、暦では旧暦も併記しています。 今日は旧暦で6月20日。
『六輝』。 大安・仏滅など現在でも日の吉凶を占うのに広く使われています。 今日は“先勝”で、急用や訴訟に用いて吉、ただし午後は凶となる日です。
『宿』。 “二十八宿”とも言い、いわば古代中国での星座占いというところでしょうか。 今日は“翼(よく)”で、種まきや樹木の植え替えに吉、高所での仕事が凶となる日です。
『直』。 “十二直”“十二客”とも言い、江戸時代から日の吉凶を占うのに用いています。 今日は“執(とる)”で、神仏の祭祀・色々な祝事・種まきなどに吉、金銭の出し入れや財産整理に凶とされています。
昔は曜日などありませんでしたから、こうした暦の情報で生活にリズムを付け、季節の移ろいを感じていたのだと思います。 お家でお休みの際、たまに見てみるのも面白いのではないでしょうか。