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一隅を照らす/ニューモラル

2011-03-09 06:31:57 | MY BOOK
いつもいただいている「ニューモラル」も499号になりました。

私が知る限り、もっともコストパフォーマンスが高い冊子だと思います。



今回のテーマは「一隅を照らす」。


比叡山に行くと、あちこちに天台宗の開祖、最澄の言葉が貼ってあります。

『照千一隅 此則国宝』(一隅を照らす、これ則ち国の宝なり)


ニューモラルでは、雪道と新幹線の中での話題を例に、

「嘆いているだけでは世の中は良くならない。

ささやかであっても、まず自分が行動しよう」と言っています。


そして安岡正篤の次の言葉を引用しています。

「暗黒を嘆くより、一燈を付けましょう。
 我々はまず我々の周囲の暗を照す一燈になりましょう。
 手のとどく限り、至る所に燈明を供えましょう。

 一人一燈なれば、萬人萬燈です。
 日本はたちまち明るくなりましょう。」

社会の現状を嘆くのではなく、まず一人一人が温かい心遣いで
自分の身近な「一隅」を照らしましょうと結んでいます。



ところで、最澄の『照千一隅 此則国宝』。

どうやら、今のとは解釈が違うようです。

もともと、中国では、「千里を照らす才」という意味で使っています。

最澄は、「一隅にありながら、千里を照らす人こそが国の宝である。」

すなわち、「どこにいても、その名声が知れ渡る人こそが傑物なのだ」
と言っているのではないかということです。

だとすると意味が違ってきますね。

まっ、解釈は自由ですが・・・。


ニューモラルは、40円です。

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