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『アドラー博士が教える子どもの「考える力」を引き出す魔法のひと言』-3-

2018-02-11 05:52:24 | 教師のための指導法
星 一郎『アドラー博士が教える子どもの「考える力」を引き出す魔法のひと言』(青春出版社)を紹介しています。

親向けに書かれていますが、教師にも十分通用するからです。



この書は、Amazomでは次のように紹介されています。

「~しなさい」と言うことをきかせたり、「それは△△」といろいろ教えてあげる。そのふだんの親の言葉が子どもを思考停止にする。「どうしたらいいか」と子ども自ら問題解決法を考え、自分の意見を言えるようになる意外な会話のルールを解き明かした一冊。

今日は・・・

第1章 考える力を伸ばす親、ダメにする親の「ひと言」はここが違う!

3 考える力を伸ばす親は、「知ってる」(知識)で終わらせない。 

今の時代、知識は簡単に手に入れることが出来ます。
子どもも同様。

私は社会科教師ですが、NHKの歴史番組などで、最新の、
しかも定説になる前の情報もどんどん入ってきます。

私もこんなことがありました。

多賀城は、日本の律令時代に、陸奥国に設置された城です。
資料集には、わざわざ「たがじょう」とふりがながうってありました。

授業で「多賀城」を取りあげたときに、ある生徒が言いました。

「先生、それは、タガキ と言うんだよ。知らないの?」

歴史的にはもちろんあり得ます。
「茨城県」も「イバラケン」ですから。
地元では「タガノキ」ともよんでいます。

さりげなく聞きます。
「どうしてそう思ったの?」

「テレビでやっていた。」

「そうか。覚えていて偉いね。
 どんなテレビ?」

「NHKのなんとか。」

「今も多賀城市があるけど、何といっているのかな。」

「???」

「たがじょう市だよ。今の読み方は、そのまちの条例で決められているんだ。
 確かに、かつては、タガキとよばれたことがあったかもしれない。
 でも、読み方というのは、時代によって変わるものなんだよ。」

「でも、テレビでいっていたもん。」

「昔のよび方を紹介したんだ。
 昔のことはわかっていないことも多いんだよ。

 日本だって、いつからニッポンになったのか、ニホンなのか、
 まだわかっていないんだ。
 ヒノモト という記録もあるよ。」

「ふ~ん」


もうしばらく続きましたが、「タガジョウ」で納得したようでした。

そのやりとりを聞いていた子も、それなりのためになったのではと思います。

今思えば、「タガキ」と言ってくれ子に感謝ですね。

「知識」を「理解」につなげるのが教師の役目

点を線に、線を面にしていきましょう。

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