ARTISTIANより春峯庵事件(3)なぜ浮世絵贋作にだまされたのかを紹介します。
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目次
まとめ
評論家をダマした春峯庵の品々は、高まった肉筆浮世絵の需要という時代の要請と贋作制作者の深い浮世絵知識・技術によって完成されたものだった。オリジナルを元にして描かれた贋作の場合、そのオリジナルを知っていることで見分けがつく場合がある。本物を数多く見て「目を養う」ことで、ある程度の鑑定眼は備わるものなのかもしれない。
近年では新しく「発見」された古美術品に対して、作風に該当する制作者・絵師はいるが名指しする決め手がないという場合「●●工房作」という便利な言葉が使われるようになった。春峯庵を詳しく調べていくなかで「●●工房作」という作品に直面すると、少し疑念を持ちつつ鑑賞するようになってしまった自分が悲しい。ここで参考資料とした『真贋』からの引用でこの記事の締めとしたい。