あなたも社楽人!

社楽の会の運営者によるブログです。社会科に関する情報などを発信します。

12月22日の社説は・・・

2014-12-22 05:28:30 | 社説を読む
今日は冬至。テーマは分かれそうです。

今朝の社説を見てみましょう。

朝日新聞
・ 全国学力調査―本来の趣旨を忘れずに
・ 認知症対策―早期診断いかすには

読売新聞
・ 再生エネ普及 見直しの副作用は最小限に(2014年12月22日)
・ 香港デモ終結 民主化要求の再燃は不可避だ(2014年12月22日)
 
毎日新聞
・ 原子力政策 原発回帰の本音みえる NEW (2014年12月22日)
・ 新興国市場 世界経済に新たな懸念 NEW (2014年12月22日)
 
日本経済新聞
・ 原油安に気を緩めず最適な調達体制築け
・ 起業を妨げぬファンド規制に

産経新聞
・ ルーブル暴落 「プーチン主義」転換せよ
・ 再生エネ買い取り 価格引き下げ促す改革を
 
中日新聞
・ サイバー攻撃 情報化社会に対策迫る
・ 犬の大量遺棄 ブームの裏に潜む貧困

※ 朝日が全国学力調査を取り上げました。

「全国学力テスト」と表記する新聞社が多い中、さすが朝日です。

「今年の全国学力調査で、学校の教科の平均正答率を市区町村が公表した割合は、2%にとどまった。全校の成績を公表した都道府県もなかった。文部科学省の調査でわかった。
 学校別の数値の公表は各校の序列化につながりかねない。教委の慎重な姿勢を支持したい。」

「だが、この調査の目的は、住民が各校の成績を知ることではない。文科省や教委、学校が学力の実態をつかみ、その向上に役立てることである。」

次が最大のポイントです。

「そもそも学校の成績が、教員の指導力を直接反映しているとは言い難い。
保護者の年収や学歴、塾に通う子の割合などに左右されることは多くの研究で明らかだ。
結果を読む側はそこを踏まえておくべきだろう。」

親の年収と子の成績の関係はよく指摘されます。

それは、経済的な面だけではありません。

学校の成績の良し悪しは、教育環境よりも遺伝による影響が大きいことが、英ロンドン大学のEva Krapohl博士らの研究グループの調査により明らかになった。

同研究グループは、学力と遺伝または教育との関連性を観察するために、就学中の一卵性双生児13306人について、GCSE(イギリスで義務教育終了時に実施される学力テスト)の結果などの比較調査を実施した。

一卵性双生児は、遺伝的には同一だが環境は異なるために、こうした遺伝か環境か、という類の比較調査の対象に挙げられるのだ。

そして調査の結果、GCSEの成績の良し悪しは、62%が遺伝、38%がそれ以外の「環境」によって決まることがわかったのだという。

 http://irorio.jp/kamejiro/20141008/167334/ より

6割が遺伝というのは、教育界では漠然と語られていた数字です。
こうして実験で裏付けられると説得力が増します。

もちろん、環境も大切ですが。

「公表は、行政にとって終着点ではない。成績が振るわない学校について、原因を分析し、教職員や予算を増やすなどの手当てをする。成果を上げた学校は、その取り組みを他校に紹介する。すべきことは多い。」

その通りです。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。