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あなたの知らない愛知県の歴史 -4-

2018-10-12 06:00:01 | 郷土の歴史
『あなたの知らない愛知県の歴史』(洋泉社)山本 博文 著 の中から、気になるいくつかを紹介します。



Q48 信濃の木曾はなぜ尾張藩の飛地となったのか? 

 山本氏は、木曽の森林資源が尾張藩の財政を支える大きな経済基盤であったことを説明しています。
 木材を運ぶために、木曽川沿いの村々を与えたこと、春姫の婚礼の祝いに与えたこと、徳川林政史研究所を設立した徳川善親は尾張徳川19代当主であることを述べています。
 その通りですが、補足します。


 「ものづくりの愛知」といわれますが、それを支えたのが木曽の森林なのです。

 木は高価なものです。運賃がかかるからです。
 しかし、木曽の森林は、そのまま飛騨川や木曽川に筏を組んで流すだけ。
 その上に乗るのが、木曽の中乗りさんです。
 そのまま、伊勢湾まで流れ着き、白鳥の貯木場にためておくのです。

 その木材を使ったのが、からくり人形。
 ここで使った、歯車やカム、クランクなどの機械の技術が、機織り機の技術に生かされます。
 そして、それが時計に生かされるのです。
 愛知は、時計の生産で一時代を築きました。
 何といっても、木の値段が安いので、競争力が高かったのです。

 それが、後の、自動車、航空機、車輌に発展します。
 当時は、これらにも木がふんだんに使われていました。 
 
 さらには、合板技術も名古屋で生まれました。それがパチンコ台に進化します。

 名古屋の桐箪笥、名古屋仏壇、鈴木バイオリン・・・、名古屋を代表するものが並びます。

 まさに、森林が名古屋を支えたのですね・・・。

 さて、「徳川林政史研究所」は、徳川義親が設立した公益財団法人徳川黎明会に所属する、日本で唯一の民間林業史研究機関です。
 徳川氏に関する資料も豊富です。

 詳しくは、ここをご覧ください。
 http://www.tokugawa.or.jp/institute/


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