現在“南京大虐殺”と呼ばれている事件を日本人が初めて知ったのは、昭和21年5月3日から始まった極東国際軍事裁判(通称:東京裁判)によってです。
事件が起こったとされる時期(昭和12年12月13日から昭和13年1月末までの6週間)はもちろんの事、その後、8年にわたって、新聞を始めとするメディアで報道される事も無く、蒋介石でさえ、何の言及もしていませんでした。
しかし、この事件は、GHQが世界へ大々的に宣伝し、ナチス=ドイツのアウシビッツと共に日本軍による人道上の罪として知られる事となります。
この東京裁判では、南京での暴行を"The Rape of Nanking"(南京暴行・南京強姦)と呼んでいました。
昭和23年11月12日東京裁判が終了し、12月23日に、南京での事件の罪(訴因55=第3類「通例の戦争犯罪及び人道に関する罪」<戦争法規及び慣例法規違反>同法規尊守義務の無視)によって松井石根大将が巣鴨拘置所で処刑されて以降も、"南京での暴行事件"であるとか"南京での暴虐事件"などと言った呼ばれ方をしていました。
ところが当時は戦後まもなくの事でもあり、従軍経験者も多く、さらに南京に駐在した軍関係者、民間人も多数おり新聞記者も数多く滞在していました。
それらの人々は南京事件に関しては全面的に否定的でした。
そのため、東京裁判閉廷後も、ほとんど事実として認められる事も無く、論じる事も無く、日本人の中にも南京での事件について語るものも全くいないまま、戦後の日中戦争に関する書籍や文献にも全く引用される事が無く、忘れさられようとしていました。
ところが戦争が終わり、昭和40年代中ごろとなり実際に南京を見てきた人達が新聞社からいなくなると共に、突然あったあったと大騒ぎをし始めます。
それが昭和46年8月末から12月までの間、朝日新聞で掲載された「中国への旅」という本多勝一記者による衝撃的なレポート記事です。
( 中 略 )
この「中国への旅」で初めて使われた言葉が「大虐殺」です。
後に本多勝一は、自ら取材を行ったわけでは無く、中国共産党にお膳立てされた取材のみで原稿を書いた事を認めています。曰く「レールは敷かれているし、取材相手はこちらから探さなくてもむこうからそろえてくれる。だから問題は、短時間に相手からいかに大量に聞き出すか、しかも正確に聞き出すかと、そういう問題になる」
前述したように、それまでは「南京暴行・強姦」、「南京での暴虐」といわれていた事件が「南京大虐殺」と一気にインパクトが高まり、中国にとって都合の良い言葉に置き換えられました。
大虐殺という言葉、何人までが小虐殺で、何人以上が大虐殺なのか、定義はありません。主観でしか無い言葉を使う時点で、学術的な意見とは言えません。つまり、大虐殺とはインパクト重視、イメージ操作ののプロパガンダ用語なのです。
昭和45年前後というこの時代は、70年安保闘争のまっただ中であり、日本中で左翼活動家が暴れ回っていた時代。
鈴木明著「南京大虐殺のまぼろし」(文藝春秋)、洞富雄「南京大虐殺」(現代史出版会)など、左巻き学者たちもこの頃から「大虐殺」をタイトルに使った本を次々と出版し、「大虐殺」という言葉が定着しはじめます。
そして、昭和57年、また朝日新聞の誤報で始まる「第一次教科書問題」。
日本の歴史教科書で、「日本軍の侵略」を「日本軍の進出」に書き換える検定が行われたという朝日新聞の誤報により、日本と中国の歴史問題に話が広がり、この時から「南京大虐殺」という事件が大きくクローズアップされる事になります。
つまり、現在"南京大虐殺"と呼ばれている言葉は、今から約40年前、戦後25年近く経ってから使われ始めた言葉なのです。
この南京大虐殺に関しては、全面的に否定する回答をいくつも書いているので、ここでは詳しく触れませんが、これまでの話でもわかる様に、
・GHQは、自分達の国際法違反である東京大空襲や原爆投下などの罪を覆い隠すため、東京裁判ででっち上げた。
・しかし、当時を知っていた人が多く残っていた時代には相手にされていなかった。
・中国におもねり、中国の利益になる事を報道する「中国ご用達新聞」の朝日新聞が「大虐殺」という言葉を定着させる。
・そして朝日新聞による第一次教科書問題の誤報で、今に繋がる南京大虐殺問題や韓国との従軍慰安婦問題など歴史戦の火蓋が切られる。
"南京大虐殺"は朝日新聞によって作られた単語です。
“南京事件”では足りず、 "南京大虐殺"という単語を日本人が使う事で南京での暴行・強姦事件を無批判に認めさせ、中国が対日外交カードの1つとして使え、外交において有利に進める事が出来るのです。防衛問題、靖国参拝等々、その後に浮上して来ている日中の歴史問題の原因は、朝日新聞が中国様に媚びる事の裏返しに日本軍を断罪し続ける姿勢にあるのです。
質問の「南京大虐殺が欧米(アメリカ)の情報操作である可能性はありますか?」に対しては、種を作ったのはGHQです。しかし、それを中国にとって利するように情報操作をしたのが朝日新聞です。
戦後政治