カリンニコフ:組曲ロ短調 (スコア付き)
ヴァシリー・カリンニコフ: 組曲ロ短調 (スコア付き) 作曲年代:1891年~1892年 指揮:エフゲニー・スヴェトラーノフ 管弦楽:ソ連国立交響楽団
00:00 第1楽章 Andante (ロ短調) 10:39 第2楽章 Allegro scherzando (ニ長調) 14:55 第3楽章 Adagio - Andante con moto - Tempo I (ニ短調) 33:41 第4楽章 Allegro moderato (変ロ長調)
《組曲ロ短調》は、ロシアの作曲家ヴァシリー・カリンニコフによって作曲された管弦楽作品である。モスクワ音楽院からチャイコフスキーに認められ、指揮者として活躍を始める前夜に作曲された作品で、彼にとって初めての本格的な管弦楽作品である。4楽章形式で第2楽章にスケルツォ、第3楽章に緩徐楽章を配している点で、交響曲を意識して作曲されたと考えられる。1894年の《交響曲第1番ト短調》などの後期作品と比べると完成度は劣っており、ロ短調で始まり変ロ長調で終わる点や楽章配分(第3楽章が長大なのに対し第4楽章が短い)など、ちぐはぐな印象を与える。一方で、素朴で親しみやすい旋律が随所に現れる点に、後期作品にも共通したカリンニコフの魅力がある。