名古屋アマデウス室内管弦楽団 第16回演奏会
昨日行われた演奏会へ行ってきました。会場はほぼ満員。
とても響きのよいホールなので、お客さんが残響を抑え、ちょうどよい響きだったと思います。
バイオリンの辻 純佳さんの演奏は初めて聴きました。
特に、アンコールの、バッハ「無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番ト短調BWV1001」よりフーガ は、実力を測るにはうってつけの曲です。
スケールの大きな構成で、素晴らしい演奏でした。
指揮の中村先生は、演奏の始まりや合間に、楽しいお話を聞かせてくださいます。
今回は、ベートーベンとハイドンの関係を中心にお話しいただきました。
主な内容は、次のようなものです。
出典 https://www.yamaha-mf.or.jp/webymf/feature/20080601/
YAMAHAのサイトにありました。
ベートーベンは、22歳でハイドンに弟子入りし、ウィーンに移住しました。しかし、そのハイドンはロンドンの仕事が増えていったり来たり。
ベートーベンは、ハイドンにお金を払ったのに見てくれないという愚痴を言っていたということです。
中村先生によれば、当時のハイドンは猛烈に忙しく、移動も馬車で、細かい楽譜は見れないということでした。
そうですよね。照明も暗く、ただでさえ悪筆なベートーベンの楽譜は読めないでしょう。
しかし、上記のサイトでは、ハイドンは、ベートーベンのことをとても気にかけていたことが書かれています。
簡単な年表です。
出典 https://www.youce.co.jp/personal/world/Deutschland/beethoven.html
これを見ていて新たな疑問が・・・・
交響曲第1番は、確かに古典派に近いのですが、ベートーベンらしさも感じました。
その3年後に書かれた交響曲第2番も、まだ古典派の色が残っています。
しかし、そのわずか2年後に、あの第3番、いわゆる「エロイカ」が作られたのです。
第1番 ------- なか2年 ------ 第2番 ----なか1年--- 第3番
第3番は名曲です。第1、第2と比べて、突然精神性が高くなります。特に2楽章。
その中でも、次の動画の楽譜で言うと、2楽章の Mggiore の後、第1主題に戻り、10小節目の2nd.Vnからのフーガ。神がかっています。
https://www.youtube.com/watch?v=0kSrLK7Eems
ここからです。
「D」を越して「E」で割ったかと思ったら、10小節目からまた怒涛に入り、再び木管がテーマを奏で落ち着いていきます。
しかし、その後も、それまでの余韻を確かめるように「G」を経て、さらに「H」を経て、最後まで流れます。
私には、人が創ったものとは思えません。
ベートーベンは、なぜ突然このような音楽(奇跡)を生みだしたのか?
「遺書の影響?」
あなたはどう思いますか?
そんなことを考えながら、演奏を聴いていました。
名古屋アマデウス室内管弦楽団のみなさん、豊かな時間を過ごすことができました。
皆さん、特に日江井さん、感謝申し上げます。
HP https://ngoamadeus.web.fc2.com/