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国の借金  国民1人あたりで計算する意味は?

2015-05-13 05:40:47 | 社会科こぼれ話
 国の借金:1053兆3572億円 国民1人830万円 という記事が載りました。


 ここから http://mainichi.jp/select/news/20150509k0000m020057000c.html

 国の借金が1人あたり・・・円というのは、金額の大きさを言いたいことはわかるのですが、社会科的には注意が必要です。

 ましてや、この金額を、「ギリシアやイタリア、ポルトガルより多い」と危機感を煽るのはナンセンスです。

 ギリシアなどのは、外国に借りた「ドル建て」の借金です。

 しかし、日本は、9割以上が国内から借りている「円建て国債」です。
 多くは企業や銀行、保険会社です。
 銀行の資金は国民の預金。
 結局、国民から借りているのです。

 だから、国民から借りている借金を、1人あたりいくらと計算することは、(社会科的には)意味がないのです。

 
 もう一つ。

 利子には20%課税されます。

 すなわち、国庫に組み入れられます。
 たかが20%ですが、借金が増えると利子収入も増えるのです。

 これらも踏まえて、説明すべきでしょう。

 
 もちろん、国の収支を改善することは必要です。
 
 借金の大半が社会保障費に流れる現状を理解させた上で、子供達に十分話し合わせたいものです。

 

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