


故事成語類(実践問題その37)です。あと1~2回で「世説新語」はおわりです・・・。参考書籍:「世説新語(1~5)」(井波律子 訳注 東洋文庫・平凡社) 前回よりはちょっと難かも・・でも割合易しい問題だと思います👋👋👋
難易度:よみ=易 かき=易
(よみ)
①「桑楡の光は、理として遠照する無きも、但だ朝暘の (暉) 、時と並び明るからんことを願うのみ・・・」
②~⑤「・・・は猟を好み、田狩する毎に・・・旌旗、 ②(隰) を蔽う。・・・馳撃 飛ぶがごとく、 ③(双甄) の指す所、陵壑を避けず。・・・常に自ら ④(絳) き綿縄を帯び腰中につく・・・(皮肉をいわれた玄という者は)此れより少しく ⑤(差) えり。 」
(かき)
①「丞相は揚州の (カイシャ) を治め、按行して言いて曰く・・・」 (注)カイシャ:役所 按行(あんこう):見回ること
②「若し七賢に遭わば、必ず自ずから (ヒ) を把って林に入らん・・・」
③「阿源は徳有り言有り。・・・以て百揆の (ギケイ) たるに足らん・・・」*百揆:百官に同じ。 ギケイ:手本、模範、のり。
④「・・・諸人は、共に竹林の優劣をいう・・「先輩(=先人)は初めより七賢を (ゾウヘン) せず 」ゾウヘン:よしあしをしいうこと。
⑤「居然として羸形あり、復た終日 調暢すと雖も、 (ラキ) に堪えざるが如し・・・」 *調暢:のんびりくつろぐさま
<回答・解説>はこのあとすぐ(^^)


<回答・解説>
(読み問題)
① (ひかり) :暉:キ、かがや(く)、あき(らか)、ひかり、ひか(る)
② (シュウ・さわ) :沼沢のこと。隰:シツ、シュウ、さわ、にいばり 原文の読みでは「シュウ」。「さわ」でも可では?
③ (そうけん) :「両翼」の意味だそうです。これはむずかしい・・・「資治通鑑」(注)に「蓋し晋人は左右の翼をもって左右の甄となす」とあるところかららしいですが・・・。これは読めても書けないし、意味も分からないかもしれない・・・(^^;)。甄:ケン、すえ、つく(る)、みわ(ける)、しら(べる)
④ (あか) :ウ、あか、あか(い) 「絳衣大冠」の「絳」ですね。
⑤ (たが) :差:小学…サ、さ(す) 準1…シ、たが(う)、つか(わす)
(書き問題)
① (廨舎) :問題(注)のとおり。 「廨」の読みも「カイ、やくしょ」です。
② (臂) :この世説新語からの故事で「親しい者といっしょに俗世間からはなれてすむ」意。熟語で「把臂入林」(はひにゅうりん)がある。
③ (儀刑・儀形・儀型) :「ぎぎょう」とも(広辞苑)。
④ (臧貶) :臧否の「臧」(よ・い)と毀誉褒貶の「貶」ですね。
⑤ (羅綺) :うす絹。うす絹の重さにもたえられないようだとの表現・文意。「「羅綺千箱、一暖に過ぎず」の「羅綺」ですね。
ではまた👋👋👋 あと少しで「世説新語」終わりです。