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熟語の読み・一字訓読(実践問題その11)です。回答はマウスを動かせば、すぐ見られるようにしてあります。参考までに、末尾に、解説や周辺知識等を記載しています。当面、1級対象漢字から整理していきます・・・。
問題1 「飭」: ①戒飭(カイチョク) ー 飭(つつし)む ②飭躬(チョッキュウ) ー 飭(た だ)す ③修飭(シュウチョク) ー 飭(いまし)める ④匡飭(キョウチョク) ー 飭(ととの)える
問題2 「偸」:①苟偸(コウトウ) ー 偸(ぬ す)む ②偸懦(トウダ) ー偸(かりそめ) ③偸慢(トウマン) ー偸(か ろ)んずる ④偸薄(トウハク) ー 偸(う す)い
問題3 「倥」:①倥蒙(コウモウ) ー倥(お ろ)か ②倥偬(コウソウ) ー倥(いそが)しい ③倥(ぬ か)り無き手配り・・・(注)訓読みのみ。
<解説(周辺知識等)>
問題1 飭:チョク、つつし(む)、ただ(す)、いまし(める)、ととの(える)
①戒飭:人に注意を与えて慎ませること。また、 自分から気をつけて慎むこと。他に「整飭(せいちょく)」:つつしみ整えること。
②飭躬:わが身を正すこと。他に「規飭(きちょく)」:枠をはめてただしく直すこと。
③修飭:身をおさめいましめること。他に、「飭励(ちょくれい)」: 戒め励ますこと。
④匡飭:整え正すこと。
<複数の読みに該当すると思われる他の熟語>「謹飭(きんちょく): 身をつつしむ。引き締めととのえる。」「飭正(ちょくせい):正し整えること」・・・①~④の熟語の中にも複数の読みに対応する熟語があると思われますのでご留意ください。
問題2 偸:トウ、チュウ、ぬす(む)、かりそめ、かろ(んずる)、うす(い)
①苟偸:「苟且偸安(こうしょとうあん)」の略。「偸安」:安きを偸む意。目先の安楽をむさぼること、また、 一時しのぎをすること。他に、「偸盗(とうとう・ちゅうとう):ぬすむ、ぬすびと」、「偸窃(とうせつ):ひそかに盗むこと」「偸視(とうし):ぬすみ見ること。こっそり見ること」「偸看」など。・・・字源にある次の熟語も「ぬすむ」意と思います・・・偸利(正義によらずして得たる利益)、偸免(ひまをぬすみて手をぬく、なまけてのがれる=苟免。)、偸生(死すべき時に死せずして徒に生きながらえる=苟活)、偸眠(ひまをぬすみてねむる)、偸稅(脫稅する)、偸穴(壁に穴を穿ちて盜みをする者、こぬすびと=狗盜)、偸身(人に雇われ、又、公職に在りながら私の事をなすこと。)
②偸懦:一時逃れして、事におそれる。←一時という意味から「かりそめ」に対応すると理解。
③偸慢:なまけあなどる意。「かろんずる」意に通ずると理解。
④偸薄:人情が薄いこと。薄情なこと。うわべだけで軽薄なさま←「かろんじる」にも対応するかもしれません。
他に、「偸弛(とうし)」:しまりなくゆるむこと→「かろんじる」意に通じるか・・・。「偸啼(とうてい):人に知れぬやうに泣く。」→「啼」をぬすむ意だと思います。
<周辺知識>「偸」のある四字熟語
苟且偸安 (こうしょとうあん)、鑿壁偸光 (さくへきとうこう)、窃玉偸香 (せつぎょくとうこう)、偸香窃玉 (とうこうせつぎょく)、忙裡偸閑 (ぼうりとうかん)、偸梁換柱(とうりょうかんちゅう):兵法三十六計の第二十五計にあたる戦術=「梁を偸(ぬす)み、柱に換(か)う」⇒三十六計では、梁に使うような太さの木材を誤って柱に使えば建物が倒壊してしまうことから、敵国の王や重臣が無能な人間に入れ替えられるように工作して弱体化することなどの戦術との事。
問題3 倥:コウ、おろ(か)、いそが(しい)、ぬか(る)
①倥蒙:蒙昧無知なこと。他に、「倥侗(コウトウ)」(童蒙の無知なるさま)という熟語もありましたが、侗は対象外漢字でした。
②倥偬:慌ただしいこと。忙しいこと。定番の熟語ですね、次の四字熟語も・・・兵馬倥偬、干戈倥偬、戎馬倥偬。なお、倥偬の「偬(そう)」のほうの訓読みは「せわ(しい) 」ですので要注意。
③倥(ぬか)る:「ぬかったわ」の「ぬかる」。手倥り=手抜かり。ネットで調べていたら、小栗風葉という明治の小説家の「寝白粉」という小説の中で「・・・内には小僧一人店番の不用心なれば、蚤(はや)く帰らぬか、と言捨(いひず て)に急ぎて是も小町湯に入りぬ。・・・主夫婦も如才なけれど、殊に女に懸けては倥( ぬかり)無き三之助の勧(すゝめ)上手に、お桂は生来の下・・・」とありました。あまり使われませんね、大体「抜かる」の「抜」で通用しています。
ではまた👋👋👋👋👋
熟語の読み・一字訓読(実践問題その11)です。回答はマウスを動かせば、すぐ見られるようにしてあります。参考までに、末尾に、解説や周辺知識等を記載しています。当面、1級対象漢字から整理していきます・・・。
問題1 「飭」: ①戒飭(カイチョク) ー 飭(つつし)む ②飭躬(チョッキュウ) ー 飭(た だ)す ③修飭(シュウチョク) ー 飭(いまし)める ④匡飭(キョウチョク) ー 飭(ととの)える
問題2 「偸」:①苟偸(コウトウ) ー 偸(ぬ す)む ②偸懦(トウダ) ー偸(かりそめ) ③偸慢(トウマン) ー偸(か ろ)んずる ④偸薄(トウハク) ー 偸(う す)い
問題3 「倥」:①倥蒙(コウモウ) ー倥(お ろ)か ②倥偬(コウソウ) ー倥(いそが)しい ③倥(ぬ か)り無き手配り・・・(注)訓読みのみ。
<解説(周辺知識等)>
問題1 飭:チョク、つつし(む)、ただ(す)、いまし(める)、ととの(える)
①戒飭:人に注意を与えて慎ませること。また、 自分から気をつけて慎むこと。他に「整飭(せいちょく)」:つつしみ整えること。
②飭躬:わが身を正すこと。他に「規飭(きちょく)」:枠をはめてただしく直すこと。
③修飭:身をおさめいましめること。他に、「飭励(ちょくれい)」: 戒め励ますこと。
④匡飭:整え正すこと。
<複数の読みに該当すると思われる他の熟語>「謹飭(きんちょく): 身をつつしむ。引き締めととのえる。」「飭正(ちょくせい):正し整えること」・・・①~④の熟語の中にも複数の読みに対応する熟語があると思われますのでご留意ください。
問題2 偸:トウ、チュウ、ぬす(む)、かりそめ、かろ(んずる)、うす(い)
①苟偸:「苟且偸安(こうしょとうあん)」の略。「偸安」:安きを偸む意。目先の安楽をむさぼること、また、 一時しのぎをすること。他に、「偸盗(とうとう・ちゅうとう):ぬすむ、ぬすびと」、「偸窃(とうせつ):ひそかに盗むこと」「偸視(とうし):ぬすみ見ること。こっそり見ること」「偸看」など。・・・字源にある次の熟語も「ぬすむ」意と思います・・・偸利(正義によらずして得たる利益)、偸免(ひまをぬすみて手をぬく、なまけてのがれる=苟免。)、偸生(死すべき時に死せずして徒に生きながらえる=苟活)、偸眠(ひまをぬすみてねむる)、偸稅(脫稅する)、偸穴(壁に穴を穿ちて盜みをする者、こぬすびと=狗盜)、偸身(人に雇われ、又、公職に在りながら私の事をなすこと。)
②偸懦:一時逃れして、事におそれる。←一時という意味から「かりそめ」に対応すると理解。
③偸慢:なまけあなどる意。「かろんずる」意に通ずると理解。
④偸薄:人情が薄いこと。薄情なこと。うわべだけで軽薄なさま←「かろんじる」にも対応するかもしれません。
他に、「偸弛(とうし)」:しまりなくゆるむこと→「かろんじる」意に通じるか・・・。「偸啼(とうてい):人に知れぬやうに泣く。」→「啼」をぬすむ意だと思います。
<周辺知識>「偸」のある四字熟語
苟且偸安 (こうしょとうあん)、鑿壁偸光 (さくへきとうこう)、窃玉偸香 (せつぎょくとうこう)、偸香窃玉 (とうこうせつぎょく)、忙裡偸閑 (ぼうりとうかん)、偸梁換柱(とうりょうかんちゅう):兵法三十六計の第二十五計にあたる戦術=「梁を偸(ぬす)み、柱に換(か)う」⇒三十六計では、梁に使うような太さの木材を誤って柱に使えば建物が倒壊してしまうことから、敵国の王や重臣が無能な人間に入れ替えられるように工作して弱体化することなどの戦術との事。
問題3 倥:コウ、おろ(か)、いそが(しい)、ぬか(る)
①倥蒙:蒙昧無知なこと。他に、「倥侗(コウトウ)」(童蒙の無知なるさま)という熟語もありましたが、侗は対象外漢字でした。
②倥偬:慌ただしいこと。忙しいこと。定番の熟語ですね、次の四字熟語も・・・兵馬倥偬、干戈倥偬、戎馬倥偬。なお、倥偬の「偬(そう)」のほうの訓読みは「せわ(しい) 」ですので要注意。
③倥(ぬか)る:「ぬかったわ」の「ぬかる」。手倥り=手抜かり。ネットで調べていたら、小栗風葉という明治の小説家の「寝白粉」という小説の中で「・・・内には小僧一人店番の不用心なれば、蚤(はや)く帰らぬか、と言捨(いひず て)に急ぎて是も小町湯に入りぬ。・・・主夫婦も如才なけれど、殊に女に懸けては倥( ぬかり)無き三之助の勧(すゝめ)上手に、お桂は生来の下・・・」とありました。あまり使われませんね、大体「抜かる」の「抜」で通用しています。
ではまた👋👋👋👋👋