本当のシングルアゲインだよ。
すごく泣いて、辛くて、寂しくて、それでも待っていたのに。
いつもあなたから手痛い仕打ちばかり・・・
勝手なあなた。
自分本位な男。
涙の数も数えきれないくらい遠いイニシエ。
もう私は次のステップについているの。
邪魔はしないで。
私を揺すぶらないで。
もう分かっているのに戻ることはできない。
積み重ねてきた思い出の場所も今の私には思い出せないの。ごめんね。
私はそういう女なの。
チャンスは何度もあげたでしょ。
泣き濡らした夜もあなたには気づかれないようにそっと仕舞いこむの。
いつもの待ち合わせ場所に行くたびに悲しさが募っていく。
震えるような夜を何度も何度もくぐり抜けてきて、やっとたどり着いたの。
着信音の遠い声。
突然の出会いのそのひとは、あなたとは全く違う人。
でも気づいたの。
こんなキッカケで私も救われたい。
切ないくらい優しい人は、私の後ろの影を見ていても知らない振りをしてくれる。
私以上に泣いてくれるその人と見てみたい空があるの。
私以上に泣きはらしたこの人の顔をそっと拭きたい。今は。
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また、独りに帰ったんだというあなたの声。
今は聞き取れない。
風の便りも遠い空。そして向こうの空。
もうすでにざわめきもしない胸のうち。
万が一、あなたに出会っても
私は迷いもしない。
あなたが確かに手放した恋を今、あなた自身が悔やんでいるなら
やっと、サヨナラを言えそう。
これでやっと、本当のサヨナラ出来そうだよ。
BY
竹内まりや「シングルアゲイン」のベースにて
改題:
そして自分の心象風景を照らして。