格好つけた言い方かもしれないが、本質だ。
人それぞれ違う形。
小さなわが子供たちと過ごしながらいつの間にか自分と対話している。
大海原に出て船上で夕陽を見ながらいつの間にか自分と対話している。
雪山に赴いて太陽の反射光に目がくらむときに対話している。
大雨の中、400ccバイクに跨って対話している。
暗闇の劇場でスクリーンを見つめて対話している。
人それぞれ。
皆違う。
根底は同じ。
オレは本も読み捨て映画も見散らかしながら、酒を飲み対話する。
ビジネスホテルの清潔なベッドの上で缶ビールを飲みながら音声をオフにしたテレビを眺めながら自分と対話する。
その瞬間が好きでしかたない。
今日の仕事の後悔や、人間関係など、どうでもよくなる瞬間がやってくる。
夕日が沈むように、ゆっくりとそれはやってくる。
静かに。
耳をすませて。
待っている。
そうすれば対話ができるのに。
静かに自分の番が来るまで、待っている。