丸大ハムのコマーシャルを知ってるってことはきみも同世代だ。
父親の望みは、剛毅な男になってくれだった。
気が小さくて泣き虫だった。とても無理だった。
涙を人に見せるな。泣き言言うな。親に甘えるな。弱音を吐くな。
ビシビシ育てられた。
結果、自信の持てない大人になった。
なかなか殻を破ることが出来ずに過ごした。
しかし、その呪縛がほどける時がやって来る。
親というものが欠点もあり時には間違いもある普通の人間だったことを実感する。
DNAは受け継いでいても親と子はまったく別ものであるということ。
これが理屈でなく分かった時に、霧の向こうから本当の自分の姿が見えてくる。
親真似じゃなく自分を生きていくことになる。