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原発推進派・読売新聞の不見識・・・いまだに「高速増殖炉」に未練

2011-07-17 11:46:31 | 日記
読売新聞は7/14にも原子炉工学の名誉教授の言などを借りながら、「高速増殖炉」を「夢の原子炉」として2050年までに実用化する目標を立てた国の方針が事実上立ち消えになることに警告を発している。

「一度止めてしまうと、技術的経験の蓄積や人材の育成が断ち切られ、後から再び立て直すのは困難である」と。 

とんでもない。 液体金属ナトリュウムというのは通常単体では存在できない極めて不安定な物質で、水と接触しただけで激しく反応して炎を上げて炎上する・・・とてつもなく危険な物質である。

もともと危険な原発に・・・冷却液として、不透明で扱いにくい上、危険きわまる液体金属ナトリュウムを大量に使用する・・・などというのは正気の沙汰とは思えない。 

危険かつ金食い虫の高速増殖炉「もんじゅ」は直ちに廃炉にするのが当然である。

これまでに直接に9000億円、燃料関係の経費が4000億円、計1兆3000億円掛け、間接的にはもっと掛けたが、トラブルのオンパレード。 

これは「技術が未熟な段階だから」だけではない。

 机上の理論では可能でも、トラブル防止や安全確保がどこまでも難しい・・・それを何とか実用化できると思うのは技術官僚らの驕りと野心であろう。
 
もともとムリな技術なので、失敗続きというのは私にも当然予想された結果である。 

「もんじゅ」は維持費だけでも年間200億円掛かる。

使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理工場を造るためにも19兆円も掛かると言う。

こんな「高速増殖炉」の「開発計画そのもの」を完全に中止しなければならない。

今後40年も掛け何兆円掛けて研究開発したら2050年ごろに実用化できるかも・・・と言っているが、たとえ可能になっても、地震津波大国の日本で、そんなものを受け入れる県も住民もいるはずがない。

また、安全確保等々のための建設コストや維持コストが非常に高くなって、これからコストダウン可能な他の発電とその時点で比較して、コスト競争力もまるでないだろう。

それより前に、たとえばメタンハイドレートからメタンガスだけを取り出して低コストで発電できているだろうし、新材料低コストの太陽電池も蓄電池もできているだろう。 深い所の地熱を利用した燃料費の掛からない安定した発電なども出来ているだろうし、海流発電や海洋温度差発電も出来ているかもしれない。 節電タイプの機器が普及し、電力使用量も頭打ちになっているだろう。

みすみす何兆円もドブに捨てることになるのは火を見るより明らかな事である。 そこに投入した技術者たちの人材もそれこそムダに浪費されることになる。

「これまで掛けた巨額な経費をムダに捨てたくない」とか「せっかく培った技術を失いたくない」などと言って、高速増殖炉の研究開発を続けることは・・・・・諫早湾干拓事業を「ここまで進めた以上は中断したくない」と未練がましくやり続けてしまい、さらなる大損害と住民同志の深刻な対立を生み出したパーターンとよく似ている。  

否、「人間の愚かさ」としてはそれ以上であり、最悪のレベルである。

すぐに「高速増殖炉」の「開発計画そのもの」を完全に中止しなければならない!