★危険過ぎ、ムダ過ぎる悪魔の「高速増殖炉計画」をまだ続けるのか! 安倍政権
政府は2016年11月30日、どうにもならなくて廃炉を検討中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に代わる「高速実証炉」の開発方針を示しました。
骨子案では、「世界最高レベルの高速炉の開発、実用化」を国家目標に掲げました。
2018年をめどに開発に向けた具体的な工程表をつくるという。
そして福井県内に研究用原子炉を新設する方向だという。
★ 私は二十数年前、テレビのニュースで見た「もんじゅ」の映像で、液体金属ナトリウムの入った大きなタンクを搬入するのを初めて目にした時は驚きました。
「液体金属ナトリウムだって!
水と激しく反応して水素を発生させる・・・爆発の危険が非常に高い物質!
空気中の酸素とも反応して激しく燃焼し、多量の白煙を出す!
・・・こんな危険なものを・・・もともと危険な原子炉の冷却液に使うのか?」・・・と。
「こんなモノ、成功する訳ないじゃないか! バッカじゃなかろうか・・・」と思いました。
技術的に難しい核燃料再処理場や核燃料工場などを含め数十兆円もの巨額な資金と貴重な人材を投入して数十年後に仮に実用化出来たとして、それが良いことをもたらすでしょうか?
まず、大地震に襲われたら複雑な配管がとても危険です。
「液体金属ナトリウムはすごく冷却効果があり、電気が止まっても循環して炉心を冷却できる」と説明しています。
しかし、どこか穴が開いたり亀裂・ハズレ・ズレなどが起きてその液体ナトリウムが漏れ出たりすれば冷却できなくなります。
そして炉心溶融事故が起こりそうになっても、冷却に水を使えません!!
なにしろ液体金属ナトリウムの残っている所に水を入れると爆発するのですから。
不透明で扱いにくい上、危険きわまる液体金属ナトリウムを・・・もともと危険な原発に・・・冷却液として大量に使用する・・・などというのは正気の沙汰とは思えません。
▼ 「高速増殖炉の開発」とは、たとえて言うなら「わざわざ数十兆円もの税金を掛けて新しい麻薬を開発し、それを自分の体に注射するようなもの」なのです。
そこに投入した技術者たちの人材もそれこそムダに浪費されることになるのです。
▼ 国は核燃料サイクルを回せる「夢の原子炉」という「高速増殖炉」実用化の目標年を失敗続きで何度も大幅延期してきました。
再度立てた「2050年までに実用化」という国の方針が事実上立ち消えになることを恐れ、「一度止めてしまうと、技術的経験の蓄積や人材の育成が断ち切られ、後から再び立て直すのは困難である」と主張する人たちがいます。
これまで推進して来た原子力研究機構、経産省、文科省、読売新聞社等々の一部の人たちです。
しかし、これはとんでもない話しです。
「これまで掛けた巨額な経費をムダに捨てたくない」とか「せっかく培った技術を失いたくない」などと言って、高速増殖炉の研究開発を続けることは・・・諫早湾干拓事業を「ここまで進めた以上は中断したくない」と未練がましくやり続けてしまい、さらなる大損害と住民同志の深刻な対立を生み出したパーターンとよく似ています。
▼▼ 否、「人間の愚かさ」としてはそれをはるかに超えた最悪のレベルです。
「高速増殖炉」は夢は夢でも日本を破綻に導く悪夢のいや「悪魔」の原子炉です。
安倍政権はこんな悪魔の延命に躍起になることを直ちに止め、早く「もんじゅ」を廃炉にするだけでなく、「高速増殖炉の開発計画そのもの」を完全に中止すべきです!
(こんなモノより、夢の「核融合炉」の方が放射性物質が発生せず安全で、低コストに発電可能であり、実用化も早く出来るでしょう)
今は再生可能エネルギーのコスト低減と普及策にこそ資金と人材を振り向ける時でしょう!