見ると自信の湧く模型製作ブログ

お題の通り、主にプラモデル製作について、直線を描くのも切るのも下手な管理人”黒猫2号”の悪戦苦闘の日々を綴っています。

1/35 Gecko Models US Paratroops w/Cushman Parascooter セット 1(2)

2021年09月15日 | 1/35 フィギュア_ゲッコーモデルズ
ちょっと思うんですけど、最初スクーターじゃなくて
ハンドカートから作らせるっていうのは、モチベに微妙な影響を与えるのでは...?
そりゃ、その通り組立ましたけどね 何か違和感を感じたんですよね~。

で、そのカート斜め上から見たところです、ほんと小っさいです
その上ここだけでPEが6パーツも有りました(^^;

裏からです


組み説ではこのあと、いよいよクッシュマンスクーターの組立に入るのですが
ハンドカートで精力を使い果たした為か(^^;
今一気が乗らず、すっ飛ばしてフィギュアを触る事にしました
最初のDパーツのスクーターに乗っている兵士はスクーターが手付かずなのでパス
カートを引っ張るお二人さんから組み立てます

Bパーツの兵士

微妙なバランスで、この状態で自立出来ました

Cパーツの兵士

こちらは残念、要スタンドです
ジャケットのベルトから下の部分が別パーツになっています
これの合いが非常によくないです


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::で、ここからはどうでもいい話です(^^; ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

ところで前回、紹介記事でちょっと触れたのですが
ヘルメットに付けたファストエイドポーチの話なんですけど
どうも気になって仕方なく、あれからも色々ネットや手元の本の該当箇所を探してみました

シロートのいい加減な、調べるなどとはとても言えないものですが
舞台をヨーロッパ戦域、知っている作戦に限って探してみました
内容は前回とダブるところも有りますが、ご容赦下さい

以下がその調査結果(笑)です

ハスキー(シチリア)作戦(1943、7月)
参加部隊:82AB505PIR
ヘルメットへの装着例:1枚ですけど有りました、無しです

こちらです
https://en.wikipedia.org/wiki/505th_Infantry_Regiment_(United_States)

ネプチューン(ノルマンディー)作戦(1944、6月)
参加部隊:82AB、101AB
ヘルメットへの装着例:この作戦での写真は結構残っていますが、探した限りでは無かったです
有名なこの写真を代表として載せておきます

こちらから
https://nationalinterest.org/blog/reboot/101st-airborne-division-fighting-across-europe-world-war-ii-170261

ドラグーン(南フランス)作戦(1944、8月)
参加部隊:517PIR
ヘルメットへの装着例:不明(今のところ写真見つからずです)

マーケット・ガーデン(オランダ)作戦(1944、10月)
参加部隊:82AB、101AB
ヘルメットへの装着例:ほぼ無しなの状態

色の濃いM1943FJにレギンスブーツで、ノルマンディー以降だという事が分かります
ヘルメットに描かれているはずのマークが防諜上消されていますね
こちらから
https://warfarehistorynetwork.com/2018/12/30/operation-market-garden-the-82nd-airborne-divisions-pivotal-role/

ですが、グライダー部隊の兵士で着用例が有るようです
こちらから
https://www.med-dept.com/articles/the-parachute-first-aid-packet/

バーシティ作戦(ドイツ本国)(1945、3月)
参加部隊:17AB
ヘルメットへの装着例:大多数が装着、ここには載せていませんが後ろの装着もありました

こちらからです
https://warfarehistorynetwork.com/2018/12/28/the-507th-parachute-infantry-regiment-in-operation-varsity/
兵士の方では、ネットとヘルメットの間に挟んでいる例も

これはこちらから
https://www.businessinsider.com/the-largest-combat-jumps-in-us-military-history-2016-2#11-operation-varsity-11

よく海外の雑誌で見るような
当時のユニフォームを着たリアクターの演じる再現写真のノルマンディー作戦時の情景で、
ヘルメットにパウチを付けているような例が見受けられますが
当時の実際の写真を探した限りでは、輸送機に搭乗前、飛行中、降下後とも見当たりませんでした
と言う訳で、ワタシの持っている写真集から2例
まず、並木書房の第2次大戦米軍軍装ガイド

こちらはしっかりリアクターがヘルメットに付けています
地元?アメリカの翻訳本なので信じていたのですが...

一方、現地フランスのMILITARIA誌No22/23は、当時の写真をなぞる様にポーズしながらの力作!

着用無しです、何が書いてあるかはサッパリ分かりませんけど(^^; 

因みにあのバンドオブブラザーズはどうなのか、で着用していませんでしたね、さすがです(^^)

ヘルメットへの装着が一般化したのは、新設の17ABが投入されたバーシティ作戦の頃からみたいです
そんな訳で結論、ノルマンディー戦時の装着は間違いである、と判断しました

ここに当時のファストエイド・パケットの詳細が載っていました
https://www.med-dept.com/articles/the-parachute-first-aid-packet/
そのパケットはこれです

ここでは”Packet”という記述なのでこちらも倣ってパケットとさせて頂きます。
ポーチ(パウチ)のように開け閉じ出来ないから、パケットなんですね

これからノルマンディー時はなしという前提で話を進めていきますが
なんでこれが一般的なイメージになってしまったのか?

確かに付けるとカッコイイ、絵面が良くなるという事は確かです
でも、ワタシが思うにこの映画の影響が非常に大きいのでな無いかと
それは「The Longest Day」
邦題「史上最大の作戦」です、日本では1962年に公開されてます。

ここでジョン・ウェイン演じるところの82AB 2/505PIR ヴァンダーヴーアト中佐ですが
彼がヘルメットに付けて出ているんですよね(位置が上過ぎますけど)
綺羅星のように英米スターが総出演の映画でも、彼は扱いが違います
このスチール写真を、恐らくどなたも一度くらいは見られたことが有るのではないでしょうか


この映画、それこそ巨費を投じて製作したと言われていますが
よくよく見てみると、結構手を抜いているところが有るし、ショボイところもチラホラ
アメリカ空挺部隊の降下服なんかもそう、改造前がM-51系のFJなので色がグリーン系でしかも濃いのです
映画はモノクロなのでグリーンは分かりませんが、濃淡はモロバレでした
ひょっとしてスターさん達へのギャラの支払いが多すぎて、服装までお金が回らなかった?。

ジョン・ウェインのジャケットは胸ポケットや襟なんかも実物に合わせて改造されていますが
その他の空挺兵役出演者のジャケットなんかもうやっつけ(笑)
M-51系のFJの胸ポケットのフラップだけ斜めに改造しているだけなので興ざめです(^^;

::::::::::::::::::::::::::::::::::::またまた、どうでもいい話その2::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

英語版Wikiによると
「第3大隊がサンメールエグリースを占領、第2大隊は、サンメールエグリースへの北側のアプローチに1個小隊で阻止位置を確立し、残りは午前中に反撃されたときに第3大隊を強化した」とあります
https://en.wikipedia.org/wiki/American_airborne_landings_in_Normandy
エッ?
ヴァンダーヴーアト中佐は第2大隊長です、彼の大隊は街を占領していない!?

こっちは「エグリーズの町を守るために大隊を率いた」と、どちらとも取れる微妙な表現です
https://en.wikipedia.org/wiki/Benjamin_H._Vandervoort

映画では占領(解放)の立役者みたいに描かれていたのに...?

グリーンアロー出版社:U.S.ミリタリー雑学大百科Part2のP153には
エドワード・クローズ中佐率いる第3大隊が解放したという記述が有りました


因みにヴァンダーヴーアト中佐は1917年生まれ
D-DAY当時は27歳!だったそうです、写真を見たら若くて男前なんですよね
彼を演じたジョン・ウェインは、1907年生まれなので撮影当時54歳前後だったはず
戦後17年近く経って、実年齢で10歳年下のまだ現役バリバリ人間の当時を演ずるって
で、17+10歳=27歳年下の役、しかも青年~壮年(老年?)を通じて演ずるのではなく
その数日間のみ
そりゃいくら何でも歳離れすぎ(老け過ぎ)、と言いたくなりますね(^^;

【続く】

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4 コメント

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Unknown (クラキン)
2021-09-15 10:41:59
ハンドカートお疲れ様でした。
クッシュマンスクーターも楽しみにしています。
ファーストエイドキットだけで、これだけ調べられるとは、流石です。
どうも前線へ行くほど付けていないようですね。
「こんな気休めの物、鬱陶しくて頭が重くなるだけ・・・」って感じだったんでしょうか。
私の好きなC-47輸送機が写っているのが嬉しいです。
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すっきり (Choro-Poo)
2021-09-15 13:33:39
こんにちは。
小さなカートにPEが6つとは・・・なかなかのツワモノキットのようで・・・。

それにしても調べ方が徹底されていてさすがです。
一度気付いてしまうと、ずっと後までモヤモヤを引きずってるのは気持ち悪くなりますからね。
私の場合は気付きもしませんが・・・(笑)
たくさん資料写真、ありがとうございました。
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Re:Unknown (黒猫2号)
2021-09-15 20:00:22
こんばんは、クラキン様
コメントありがとうございます
ワタシも理由を色々考えてみました

① 降下時に付ける装備で上半身のスペースが無くヘルメットに付けた

② 着地時の頭部保護の為、クッション替わりに付けた

③ このタイプはヘルメットネットに付けるようになっていた
  (服装規定で決まっていた)

この記事で紹介させて頂いたhttps://www.med-dept.com/によると
このタイプは1943年4月には、既に内容物のリストマニュアルが出来ていました
もし生産とマニュアル作成がほぼ同時なら、時期的にノルマンディーにも充分間に合っているはずですね。

中にはモルヒネ、1チューブ(一人ひとりに持たせていた!)も入っているので、
破損を考えるとクッション替わりの②は無いかな、と。

上記サイトには、Edward C. Krause 中佐(3d Bn、第505 PIR)が、
M-1936 サスペンダーに装着している写真も有りましたので③もどうか?。

今のところワタシの中では、①が有力
その他として、取り出し易い場所、カッコイイ、禁止されなかった、という所でしょうか(^^;。
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Re:すっきり (黒猫2号)
2021-09-15 20:01:52
こんばんは、Choro-Poo様
コメントありがとうございます
つわものの本陣のスクーターはこれから、一日1コマのつもりでやるつもりです(^^;。

なんかモヤモヤしていたのに遂に手を付けて、いや首を突っ込んでしまった、と云うところでしょうか
ワタシも昨年ごろまでは何の不思議も感じていませんでした
それまでドラゴン、MB、ミニアート、ブロンコと、ノルマンディー時のUS空挺兵を作ってきたのですが、全くです(笑)
みんなパケットをヘルメットに付けているんで、どうしようかなぁ~知らん顔しておくか(汗)

文章下手、語彙不足等々で、論より写真の考えでやっています
著作権の問題も有りますので、元資料のURLを提示するなど掲載には注意しているつもりですが
お気付きになられた点が有りましたら、注意してやって下さいませ<(_ _)>。
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