今回はアレンティージョ地方のワインです。アレンティージョはポルトガル南部で東は隣国スペインと国境に西は一部大西洋に接しています。南のアフリカ大陸モロッコに近い場所ですね。イメージは乾燥した空気と燦燦と降りそそぐ陽の光。カタログには、ワインも名前の《フォルティッシモ》=極めて強くの名の通りパワフルで濃厚な味わいで、アレンティージョ地方らしいカジュアルなフルボディ辛口赤ワインと書いてありました。価格は1400円。
一口飲んでみましたら、まさにカタログ通り。ガツンとした辛口の味わいと渋みが広がりました。最初は少し取っ付きにくいのですが、それも飲み進むと気にならなくなります。肉料理と相性がよさそうなワインです。家人によれば、これまでのワインより辛口で強いとの印象。気のせいかと思いましたが、アルコール度数をみますと14.5%。これまで飲んだ2本は13.5%。ガツンときたのはこの1%の違いでした。美味しいからと言って飲み過ぎには注意しないといけないワインですね。
さてせっかくなのでガイドブックを開いてプチ旅行を楽しみましょう。アレンティージョは「テージョ川のかなた」という意味で、名の通りテージョ川の南に位置しており、ブラシニエスと呼ばれる穏やかな平原に、コルク樫やオリーブ、麦畑が続いている。その中心都市がエヴォラでローマ時代からこの地方の中心都市でした。その昔、日本からの天正遣欧使少年使節は、リスボンに滞在した後、1584年9月にこの町を訪れ、大司教の歓待を受けたようです。『地球の歩き方 ポルトガル』(ダイアモンド社)から抜粋。旧市街は世界遺産にも登録されており、抜けるような青い空の下でガツンとしたワインを飲みながら至福の時を過ごしたいものです。