人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

鎌倉を知る --片瀬 常立寺の梅ーー

2021-02-22 16:52:13 | 日記

常立寺は藤沢市片瀬にある日蓮宗のお寺です。藤沢市の寺院をなぜ紹介するのか?疑問に思われるかと思います。まずこのお寺は龍口寺の輪番七ケ寺の一つであること。ご存じの通り、龍口寺は龍ノ口の法難があった場所に建てられたお寺で日蓮宗にとっては聖地になっています。そして文永の役の翌年(1275年)に元国より元への服従を求める杜世忠らの使者が鎌倉にやってきました。しかし当時の執権であった北条時宗は国に返さず全員を処刑してしまいました。そして龍ノ口の処刑場近くに埋葬し、その埋葬地には「面影塚」と言われる供養塔が建てられたようです。それが今の常立寺がある所です。江戸時代の『新編相模国風土記稿』にその記述はなく、大正15年になって当時の住職によって今の「元使塚」が建てられました。戦後になってからは大相撲藤沢場所があるときにモンゴルの力士らがこの元使塚を参拝しています。鎌倉とは縁のあるお寺です。

さてここからが妄想の世界。ではなぜにはるばる元から来た使者を一人残らず殺害したのか?現代人から見れば北条時宗の非情さに憤慨し、参拝するモンゴルの人に同情するでしょう。この文永の役のあと弘安四年(1281)7月に再び元と高麗は大軍を率い日本を襲撃しました。いわゆる弘安の役です。一説では、文永の役は本格的に日本に攻め込むための偵察戦であり、杜世忠らの使者は日本の地理や地形、人々の暮らしを調べるために来たとも言われています。元の大船が関門海峡から瀬戸内海、難波から淀川を上り京都まで来るのは容易いことです。そうなれば、あっという間に日本は元に支配されてしまったでしょう。当時の鎌倉幕府は元の恐ろしさを知っていました。恐らく元寇前の弘安二年に来日した無学祖元などから聞いていたと思われます。また当時の鎌倉幕府の指導者たちは神仏を崇敬していましたので、余程の事がない限り隣国から来た使者などは殺害しません。何か彼らを生きて帰国させることができない事情があったのでしょう。

写真は常立寺の枝垂れ梅。満開の花を見に多くの人が訪れていました。つくづく平和の世に生まれて幸運でした。しかしコロナ後の世界はどうなるのか分かりません。いつまでも平和ボケのまま安穏に暮らせるとは思えません。たった70年前には飢えに苦しんだ人が大勢いました。そうならないように緊張感をもって生きたいものです。

 

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鎌倉を知る --鎌倉山縦走:土の道を求めて歩くーー

2021-02-22 09:32:01 | 日記

今回のブログは誌上ガイドです。手広の青蓮寺から可能な限り未舗装の土の道を歩く極楽寺までのコース。写真はスタートしてすぐの手広2丁目で写した切通?の風景。

私は反対の極楽寺方面から行きましたが、鎌倉山4丁目から手広に至る道が分かりにくいので青蓮寺をスタートにしました。では出発。まず青蓮寺のそばのミスストップの駐車場を右に見て、道なりに鎌倉山を目指して進むと、ほどなく階段のある山道にかかります。途中道端に庚申塔の置かれた開けた場所にでますが、左の山すそを歩けば鎌倉山4丁目の住宅地。その坂を下れば鎌倉山ロータリー。

鎌倉山ロータリーからは教養センターへの坂を上りますが、教養センターには下りず右の道を行きます。程なく人一人がやっとの小路となり、「ローストビーフの店 鎌倉山」を左に見て、店の前をそのまま進みます。ここは鎌倉山3丁目の住宅地。標高は90m近くありますので、目の前に江の島から富士山が見える絶景が広がります。贅沢な住宅地ですね。さらに道なり進めば、途中、舗装が切れますが、ドン付きの階段を下れば人気の洋菓子店「ル・ミュー鎌倉山」。この店か擂亭でランチ休憩も好いでしょう。

ル・ミュー鎌倉山からバス通りを擂亭経由で歩く方法もありますが、せっかくなので夫婦池公園の入口からすぐ左へ砂利道を行きましょう。この道はまたバス通りにでますので、右に擂亭の方に少し戻り、喫茶店を左折してその先のT字路を左へ。ここは鎌倉山2丁目。その場所からの眺望も素晴らしい。さらに進めば鎌倉山神社に行く道と七里ガ浜東の住宅地に下る道に分かれます。直ぐそばの廃屋の脇に鶴岡八幡宮の石鳥居がなぜか一本。そのいきさつは?です。

ここから鎌倉山神社前を通リ極楽寺に行くのと七里ガ浜の住宅地から行く方法がありますが、途中からの絶景を見るために後者を選びます。私はこの270度広がる景色が好きで日本版アマルフィと呼んでいます。このまま住宅地に下りても良いのですが、宅造地の端から左に行く擁壁に沿った小道があるのでそちらを進みましょう。給水塔を目指し、階段から山道に入ります。崖上のフェンス脇の道を行くと、途中で鎌倉山神社からの道と交わり、そのまま尾根道を歩けば極楽寺までもう一息です。

さてこの下手な文章ガイドだけで歩けるでしょうか?一度チャレンジしてみてください。

 

 

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