乳 と 父

今日は息子ジュニアが名古屋出張から帰ってくるらしい。

「らしい」と云うのにはわけがある。
連絡はいつも家内ルンバへの携帯。私は いつ行ったのかも詳しく知らない。

だから、「13:30の飛行機で帰ってくるんだよ」と言われても「あっそう」としか言わない。
「迎えに来てくれ」って言っていたよと言われても 私に云われたわけではないからと 少し拗ねてみせる。

小さい時は、お風呂にも入れたし、オムツだって替えたし、高い高いも いっぱいしてあげたのに、やっぱりお母さんのオッパイには敵わないらしい。

珍しく私の携帯に連絡くれたことがあったが、その内容は「お母さんが携帯に出ないけど、どうしたの？」というものだった。(ケッ、面白くもない)


急かされて重い腰を上げ、空港へ迎えに行った。



屋上で、無事に飛行機が着陸する様子を確認し、到着口の荷物受取りカウンターでガラスに顔を付けるようにしてジュニアの姿を探す。



いち早く見つけたルンバに教えられて手を振ったけれど テレ屋のジュニアはチラ見しただけ。



ゲートを出て、ルンバと仲良く話すジュニアを ただ見ているだけの私。

クソッ、赤ちゃんの時、俺のは小さいけれどオッパイを吸わせておけばよかった。